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- 305-0044 茨城県つくば市並木1-1 [アクセス]
研究内容
- Keywords
単結晶、新物質、窒化物
出版物2004年以降のNIMS所属における研究成果や出版物を表示しています。
論文
- 川村 史朗, 遊佐 斉. 高圧下複分解反応による窒化物硬質材料と半導体物質合成. 高圧力の科学と技術. 30 [3] (2020) 195-201 10.4131/jshpreview.30.195
- Fumio Kawamura, Takehiko Nagai, Hitoshi Tampo. Cu2O single crystal growth using CuCl flux and bandgap evaluation. Materials Letters. 365 (2024) 136428 10.1016/j.matlet.2024.136428
- Fumio Kawamura, Yelim Song, Hidenobu Murata, Hitoshi Tampo, Takehiko Nagai, Takashi Koida, Jaeeun Jeon, Masataka Imura, Naoomi Yamada. Fabrication of the bandgap-tuned alkaline earth-alloyed SnS solar cell. Journal of the Ceramic Society of Japan. 131 [10] (2023) 22162 10.2109/jcersj2.22162
会議録
- KAWAMURA, Fumio, TANIGUCHI, Takashi. Synthesis of cubic-GaN nanoparticles using the Na Flux Method-A novel use for the ultra-high pressure apparatus-. 2010 international conference on indium phosphide and related materials conference Proceedings. (2010) 199-202
- 川村 史朗, 外部, 外部, 外部, 外部, 外部. NaフラックスLPE法による大型・高品質GaN結晶の育成. Proceedings of SPIE - The International Society for Optical Engineering. (2009) 1-3
- 外部, 外部, 外部, KAWAMURA, Fumio, 外部, 外部, 外部, 外部, 外部, 外部. Growth of 2H-SiC Single Crystals in a C-Li-Si Ternary Melt System. Materials Science Forum. (2009) 55-58
口頭発表
- KAWAMURA, Fumio, 村田 秀信, 山田 直臣, YUSA, Hitoshi. Synthesis of novel ternary nitrides using the high-pressure metathesis reaction. MRM2023/IUMRS-ICA2023. 2023
- 宮川 仁, 川村 史朗, 小林 清, 谷口 尚, 遊佐 斉. 超高圧力下でのパルス放電焼結法によるTaNとYSZ焼結体の作製. 粉体粉末冶金協会 2022年度春季大会(第129回講演大会). 2022 招待講演
- ソン イェリン, 川村 史朗, 村田 秀信, 反保 衆志, 永井 武彦, 鯉田 崇, 井村 将隆, 山田 直臣. 太陽電池用SnSのワイドギャップ化. 2022年 第69回応用物理学会春季学術講演会. 2022
その他の文献
- 川村 史朗. 洋書のため和文タイトルはありません. Handbook of Crystal Growth 2nd Edition. 2 (2014) 505-533
- 川村 史朗. LPE技術を用いた透明/平坦性に優れたGaN結晶成長技術. SiC/GaNパワーデバイスの製造プロセスと放熱・冷却技術. (2010) 13-29
所属学会
応用物理学会, 日本高圧力学会, 日本金属学会
ナノアーキテクトニクス材料研究センター
ベルト型高圧装置による薄膜・バルク新物質創製
高圧,相転移,新物質創製,薄膜,半導体
概要
ベルト型高圧装置を用いることで、大容量のセル内を約8万気圧、2400℃程度まで高温・高圧環境にすることが出来る。セル内で化学反応(特に複分解反応)を進行させることで、多種多様な新物質の創製が可能である。これまでに本手法を用いて、新規窒化物半導体や硬質材料、超伝導物質を合成している。さらに、最近では大容量セルという利点を生かして、薄膜新材料の開発を実施している。
新規性・独創性
従来、高圧による物質創製は、常圧相から高圧相への相転移を用いることが常套手段であった。この場合、新物質を合成するためには常圧相を準備する必要があり、高圧下で得られる物質の組成などに制約を受ける。現在開発している「高圧下での化学反応(特に複分解反応)」を用いることで、相転移させるための常圧相を準備する必要がなくなり、様々な新物質を生み出すことが可能である。
内容
左図はベルト型高圧装置の概念図を示している。高圧セルを超硬合金アンビルを用いて加圧し、その後通電することで高温・高圧が実現する。
中図は、高圧セル内で化学反応させる際のセットアップの模式図である。例えば、試薬としてハロゲン化物とアルカリ土類金属窒化物を組み合わせることで、強力な窒化作用が発生し、様々な新規窒化物が合成される。これまでに層状超伝導物質ReN2、新規硬質材料W3N4、新規半導体CaSnN2及びMgSnN2等が新物質として合成されている。これらの材料を将来的にデバイス展開するために薄膜化技術にも取り組んでいる。右図は、高圧下でバルク合成された新規半導体MgSnN2を薄膜に展開した例である。スパッタ装置を用いて、目的組成の前駆体薄膜を基板上に形成した後に、ベルト装置内で基板ごと高温・高圧処理することで、MgSnN2高圧相薄膜の回収に成功している。
薄膜の高温・高圧処理は既存の半導体薄膜の超高温アニール等にも応用することが可能であり、従来n型しか得られなかった半導体材料のp型化技術などへの展開も期待出来る。
まとめ
近年、急速に進展しているベルト型高圧装置を用いた新物質創製の更なる発展と共に、薄膜材料の高温・高圧相転移、或いは薄膜の高圧アニール技術による新材料開発を通じて、新たなデバイスの実現に向けて今後も精力的な開発を実施していく。