- Address
- 305-0003 茨城県つくば市桜3-13 [アクセス]
研究内容
- Keywords
量子ドット、強磁場、量子現象
出版物2004年以降のNIMS所属における研究成果や出版物を表示しています。
論文
- 井上廉, 竹内孝夫, TAKEHANA, Kanji, ITOH, Kikuo, 木吉司, 前田弘, 藤岡勉. Test Operation of Superconductive Part in 40 Tesla Class Hybrid Magnet. Cryogenics. (1994) 717-720
- TAKEHANA, Kanji, OSHIKIRI, Mitsutake, TAKAMASU, Tadashi, 木戸義勇, HASE, Masashi, 内野倉國光. Magnetostriction Measurements of CuGeO3 in High Magnetic Fields. J.Magn.Magn.Mater. (1998) 699-700
- 井海田隆, 三浦登, 白木靖寛, IMANAKA, Yasutaka, TAKEHANA, Kanji, 木戸義勇. Filling factor dependence of electron effective mass in Si/SiGe quantum wells at high magnetic fields. Physica B. ()
会議録
- KUROE Haruhiko, AOKI Kento, KINO Ryo, SATO Suke, KIHARA Takumi, KOHAMA Yoshimitsu, AKAKI Yo, TOKUNAGA Masashi, HASE, Masashi, TAKEHANA, Kanji, KITAZAWA, Hideaki, OKA Kunihiko, ITO Toshimitsu, EISAKI Hiroshi. Magnetic and Dielectric Properties in Multiferroic Cu3Mo2O9 under High Magnetic Field. JPS CONFERENCE PROCEEDINGS. (2014) 014036-1-014036-6
- Motoi Kimata, Taichi Terashima, Nobuyuki Kurita, Hidetaka Satsukawa, Atsushi Harada, Kouta Kodama, Kanji Takehana, Yasutaka Imanaka, Tadashi Takamasu, Kunihiro Kiho, Chul-Ho Lee, Hijiri Kito, Hiroshi Eisaki, Akira Iyo, Hideo Fukazawa, Yoh Kohori, Hisatomo Harima, Shinya Uji. Cyclotron Resonance in KFe2As2. JOURNAL OF PHYSICS:CONFERENCE SERIES. (2012) 022054-1-022054-4 10.1088/1742-6596/400/2/022054
- IMANAKA, Yasutaka, TAKEHANA, Kanji, TAKAMASU, Tadashi. Optical detected quantum oscillation with millimeter waves. IEEE Conference Proceedings. (2011) 9999
口頭発表
- 岡本佳比古, 松永文弥, 横山泰範, 竹端 寛治, 今中 康貴, 中村優斗, 岸田英夫, 河野翔也, 松平和之, 竹中康司. 低温用熱電変換材料 Ta4SiTe4 の光反射分光 II. 日本物理学会2024年春季大会. 2024
- 竹端 寛治, 今中 康貴, 伏屋雄紀, 木下雄斗, 山田暉馨, 徳永将史, 仁野平諒, 矢口宏. Bi1-xSbxにおけるサイクロトロン共鳴測定. 日本物理学会 第78回年次大会. 2023
- 丸山 寛太, 中村 優斗, 岸田 英夫, 竹端 寛治, 今中 康貴, 竹中 康司. ノーダルライン半金属候補物質 IrO2 の電子状態の解明. 強相関電子系のフロンティア. 2023
その他の文献
- IMANAKA, Yasutaka, TAKEHANA, Kanji, TAKAMASU, Tadashi. Optical detected quantum oscillation with millimeter waves. IEEE Conference Proceedings. (2011) 9999
- IMANAKA, Yasutaka, TAKEHANA, Kanji, TAKAMASU, Tadashi, KIDO, Giyuu, G. Karczewski, T. Wojtowicz, J. Kossut. Cyclotron Resonance in 2D electron systems of II-VI Diluted Magnetic Semiconductor. Conference digest of IRMMW-THz 2007. (2007) 1016-1018
- Hiroyasu Nakata, Akihito Yokoyama, IMANAKA, Yasutaka, TAKEHANA, Kanji, TAKAMASU, Tadashi. Infrared Photoconductivity of Te donor in Ge. Conference digest of IRMMW-THz 2007. (2007) 232-233
所属学会
日本物理学会
マテリアル基盤研究センター
強磁場による量子機能材料評価
強磁場,磁気光学効果,量子機能材料評価
概要
トポロジカル物質などの量子機能材料は、新規現象の探求や次世代量子機能デバイス応用への期待から精力的な研究競争が行われていますが、強磁場を印加することでより多彩な特性を示すことが知られており、その解明、および応用が期待されている。本研究では、それらの量子機能材料を強磁場中での光学的測定(可視光領域、赤外線領域)や電気伝導度などの様々な計測手段で物性情報評価を行う。
新規性・独創性
● 量子機能材料の強磁場下での物性情報を”非接触”で光学的に評価を行う。
● 「透過型」「反射型」の選択で金属から半導体、絶縁体試料まで評価可能です。
● 超伝導マグネットとFT-IR分光器を組み合わせた特殊な測定手法であるため、同様な測定装置は数少なく希少である。(国内では本装置のみ、世界的にも数例)
内容
これまで我々に実績がある「透過型」強磁場テラヘルツ分光測定は半導体や薄膜試料などの研究に有効であったが、近年注目を集めているトポロジカル物質などの量子機能材料の研究には適していなかった。そのため、新たに図1に示す「反射型」強磁場テラヘルツ分光装置を開発した。検出光はライトパイプにより磁場中心まで導かれ、放物面集光ミラーを用いて試料面に照射される。現在は開発された「反射型」強磁場テラヘルツ分光装置を用いて、トポロジカル関連物質であるビスマス-アンチモン合金のサイクロトロン共鳴などの磁気光学効果に関して研究を行っている。図2にビスマスのBinary軸方向に磁場を印加(B // Binary)した場合の磁場中反射スペクトルを示す。反射スペクトルはゼロ磁場で規格化されている。磁場と共にエネルギーシフトする複数のブランチ(A, B, C, D, E)はランダウ準位間光学遷移に依るものである。B // Bisectrix、およびB // Trigonalにおいても同様に複数のランダウ準位間遷移が観測された。各ブランチの起源に関しては、光学遷移の選択則およびランダウ準位理論計算との比較により同定され、その磁場依存性などを解析することでバンドギャップやキャリアの有効質量などの物性情報を求めた。同様の測定を組成の異なるビスマス-アンチモン合金にも行うことで同物質群の物性情報を明らかにしていくことを目指している。
まとめ
開発した「反射型」強磁場テラヘルツ分光装置を用いて、トポロジカル関連物質であるビスマス-アンチモン合金に関して磁気光学効果を測定し、バンドギャップやキャリアの有効質量などの物性情報を求めた。今後はワイル半金属など他の量子機能材料への応用を推進していきたい。