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研究内容

Keywords

計算機シミュレーション、フェーズフィールド法、ミクロ組織

出版物2004年以降のNIMS所属における研究成果や出版物を表示しています。

口頭発表
    その他の文献

      所属学会

      日本金属学会, 日本鉄鋼協会, 日本鋳造工学会

      構造材料研究センター
      タイトル

      フェーズフィールド法による材料ミクロ組織形成過程の解析

      キーワード

      計算機シミュレーション,フェーズフィールド法,材料ミクロ組織

      概要

      計算機シミュレーションは、1)実験結果の理論的背景を理解する、2)実験観察が難しい現象を「視る」、のどちらかの目的で行われています。本研究で取り扱っているフェーズフィールド法は、材料ミクロ組織(内部組織)の複雑さに関係なく、形成過程を計算することができる手法であり、デンドライト・共晶・包晶凝固、規則-不規則変態、相分離や焼結過程などの幅広い組織形態に適用が可能です。

      新規性・独創性

      材料ミクロ組織のシミュレーションは、数学的な困難さ(多体問題、境界地問題など)から適用例が限られた。
      フェーズフィールド法により複雑な材料内部組織の計算が可能になった。
      機械学習による計算時間の短縮や核生成現象の理論構築など適用範囲の拡大を行っている。

      内容

      image

      フェーズフィールド法を用いて様々なミクロ組織解析が可能である。例1では、電子基板上のCu薄膜が異常な結晶粒成長する過程を再現している。これは特定の結晶方位をもつ結晶粒が基板からの拘束を受けているためである。例2では、微量添加元素が凝固組織に与える影響を評価している。分配係数の小さなPなどは、微量であってもミクロ偏析効果が高く組織微細化に寄与する。例3は核生成現象を数値的に導入する検討例である。フェーズフィールド法は核生成現象の取り扱いが苦手であったが、本研究により恣意性の低いモデルが提案され、より精度の高いミクロ組織予測が可能になった。

      まとめ

      フェーズフィールド法は、結晶成長、結晶粒成長、焼結、デンドライト・共晶・包晶凝固、相変態、相分離などのミクロ組織現象だけでなく、転位や欠陥の生成などナノスケールの現象も含んだ、多岐にわたる応用領域で革新的な成果をもたらす可能性を秘めています。

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