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研究内容
- Keywords
光ファイバ工学 画像解析 情報管理
出版物2004年以降のNIMS所属における研究成果や出版物を表示しています。
論文
- Kohsei Takahashi, Shin-ichi Todoroki, Takashi Takeda, Naoto Hirosaki. Quantum Efficiency Measurement of Single-Particle Phosphor by Proximity Method. ECS Journal of Solid State Science and Technology. 12 [7] (2023) 076002 10.1149/2162-8777/ace0da
- Shin-ichi Todoroki. Quantitative evaluation of fiber fuse initiation with exposure to arc discharge provided by a fusion splicer. Scientific Reports. 6 [1] (2016) 25366 10.1038/srep25366 Open Access
- 轟眞市. ファイバフューズ現象. JOURNAL OF PLASMA AND FUSION RESEARCH. [10] (2018) 505-508
書籍
- 盛岡 敏夫, Kazi S. Abedin, 半澤 信智, 黒河 賢二, 武笠 和則, 長瀬 亮, 高良 秀彦, TODOROKI, Shin-ichi, 山田 誠, 柳 秀一. Chapter 7: High-power Issues. Space-Division Multiplexing in Optical Communication Systems. Springer Nature, 2022, 44.
- Shin-ichi Todoroki. Fiber Fuse. NIMS MONOGRAPHS. Springer Japan, 2014, 1-58. 10.1007/978-4-431-54577-4
- Shin-ichi Todoroki. Fiber Fuse Propagation Behavior. Selected Topics on Optical Fiber Technology. InTech, 2012, 551-570. 10.5772/26390
会議録
- Yosuke Mizuno, Heeyoung Lee, Neisei Hayashi, Kentaro Nakamura, Shin-ichi Todoroki. Plastic optical fiber fuse and its impact on sensing applications . 25th International Conference on Optical Fiber Sensors. (2017) 10.1117/12.2272467
- 轟 眞市. 超高速ビデオカメラによるファイバヒューズ発生、伝搬、自然停止の直接観察. 電子情報通信学会技術研究報告 OCS 光通信システム. (2006) 33-38
口頭発表
- 轟 眞市. 情報発信の基本は、唯一無二の内容を、プレゼンの型に則り、障壁なく公開. 2020年応用物理学会東北支部 第75回学術講演会. 2020 招待講演 Open Access
- TODOROKI, Shin-ichi, FUDOUZI, Hiroshi, TSUCHIYA, Koichi. IoT-powered remote sensing and handy real-time evaluation of strain imaging sheets installed on aged outdoor structures. Nondestructive Characterization and Monitoring of Advanced Materials, Aerospace, Civil Infrastructure, and Transportation XIII. 2019
- 轟 眞市. ファイバ内のプラズマ現象―ファイバーヒューズ―. 光材料・応用技術研究会 第3回研究会. 2017 招待講演
その他の文献
- 轟 眞市. 新・偶然を呼び寄せてセレンディピティを発揮するには (第1回) 他人や天がもたらす偶然. 砥粒加工学会誌. 68 [10] (2024) 562-565
- 水野 洋輔, 田中 宏樹, 中村 健太郎, 林 寧生, 轟 眞市. プラスチック光ファイバヒューズ現象の観測. 光アライアンス. 27 [5] (2016) 15-19
- 轟 眞市. 研究者の目をくらまし続けてきたファイバフューズ. 電子情報通信学会誌. 96 [6] (2013) 441-443
所属学会
応用物理学会, 電子情報通信学会, 日本セラミックス協会
受賞履歴
- 第12回日本セラミックス協会活動有功賞(2016)「Webサービスにおける会員認証機能の実装とサーバの維持管理」 (2016)
- 第8回(NIMS)理事長賞貢献賞(2013)「研究者総覧「SAMURAI」の開発およびアウトリーチ実績」 (2013)
- 第7回CSJ/ACerS合同セラミックス賞 (2002)
- 第53回日本セラミックス協会進歩賞 (1999)
電子・光機能材料研究センター
通信用光ファイバにおけるファイバフューズの励起増強挙動
光ファイバ,レーザー誘起損傷,シリカガラス
概要
光ファイバによる大容量通信や光エネルギー伝送のスケールアップを阻む要因のひとつが、高強度伝送光によって光ファイバ自身が連続的に破壊される現象、ファイバフューズである。1987年の発見以来、これを完全に防ぐ方法は確立しておらず、システム側で回避する運用をするしか選択肢はない。光ファイバのコア内に閉じ込められたプラズマ状の高温高圧ガスのふるまいについての知見も不足している。定常条件下で損傷させたシリカガラス製光ファイバに残された空孔列の規則性に着目し、外場の乱れを導入した際に現れた規則性からの逸脱との関係性を調査した。ガスを包む溶融シリカガラスの挙動を介して、外部とのエネルギーのやり取りが明らかになった。
新規性・独創性
● 空孔列の規則性とエネルギー入出力との関係に着目した独自性
● 両者が「溶融シリカガラスの粘性挙動」で結び付けられることを見抜いた視点
● コア内に閉じ込められつつ動き回る高温高圧ガスが加熱や光照射で励起されている証拠を発見
● その証拠を大量の光学顕微鏡画像から抽出した情報処理スキル
● 上記内容を直感的に理解できるようなビデオを編集(図中のQRコード参照)
内容
ファイバフューズ発生を避けて通るには相手を知る必要がある。毎秒約1mで走り回る相手を直接観測するのは難しいが、その軌跡に残された規則的空孔列を手がかりにすれば(Slide 1参照)相手が見えてくる。予熱した光ファイバにフューズを走らせると、加熱区間の空孔間隔が増大するし(Slide 2参照)、自ら発した光を戻す状況を作ると、戻り光を吸収して自らの専有領域を延伸させる(Slide 3参照)。ファイバフューズに供給する光の強度を急変動させると、空孔列の規則性が局所的に乱れるが、それは高温高圧のガスを包む溶融シリカガラスが入力光の急変動に遅れて追随することを考慮すれば、うまく説明できることがわかった(Slide 4参照)。
まとめ
● ファイバフューズへの供給光強度を増やすと空孔間隔が増大することは知られていたが、温度上昇でも増大することがわかった。
● ファイバフューズからの発光をガラス表面で全反射させて戻すと、そのエネルギーを吸収して専有体積が増大することがわかった。
● ファイバフューズへの供給光強度を急変動させると、ガスを包む溶融ガラスが遅れて追随するので、空孔列の周期性に乱れが生じる。