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研究内容

Keywords

ナノ材料・ナノバイオサイエンス 非線形光学 量子ビーム

出版物2004年以降のNIMS所属における研究成果や出版物を表示しています。

口頭発表
    その他の文献

      所属学会

      応用物理学会, 日本物理学会, 日本MRS, 日本金属学会, 日本磁気学会

      受賞履歴

      • Poster Award (応用物理学会 2015), Poster Paper Award (Second Prize)(TACT 2011), The overall Poster Prize(AMN-5, 2011), The NZIC Chemistry Prize(AMN-5, 2011), Best Poster Award(REI-10, 1999), 創造開発賞(帝人(株)社内表彰, 1993) ()
      エネルギー・環境材料研究センター
      タイトル

      表界面・微細構造制御による機能発現

      キーワード

      コーティング,水素,エネルギー環境材料,レーザー,ナノフォトニクス,分光評価

      概要

      これまで培ってきた量子ビーム技術による表面改質や分光計測を基に水素関連・ナノ光学材料開発を展開している。水素関連材料の高度化のための材料開発・計測評価手法開発に取り組み、低コスト化を図り、磁気冷凍水素液化システムへの実装化により「水素社会の実現」への貢献を目指している。コーティング技術の確立により磁気冷凍材料微細粒子への水素バリア、機械的強度・熱伝達向上を、実環境評価試験手法の検討を進めつつ実施する。また、フェムト秒レーザー技術応用では、新しいナノフォトニクス系材料の開発を目指している。レーザー照射により液体中に発生するキャビテーション気泡群を利用したレーザー発振、非線形ナノ光学材料等の研究を実施している。

      新規性・独創性

      微細粒子材料へのコーティング技術確立
      磁気冷凍環境評価試験の検討
      溶液中のランダムレーザー発振
      3次非線形光学定数の波長分散評価

      内容

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      【磁気冷凍材料粒子への金属・酸化物被覆による高度化】
      磁気冷凍による水素液化システムで利用される磁性材料は数百μmの粒子材料である。この微細粒子へのコーティングでは、粒子表面の空隙を充填した球状形成、高圧下での耐水素化、低温での繰り返し強磁場環境に耐えうる機械的強度の向上、液化効率を高める熱伝達の向上、量産を想定した低コスト化、リサイクルが容易な材料選択、その他さらなる機能化等が求められており、性能向上を目指して微細粒子へのコーティング材料・手法の検討、表面の微細加工技術の検討、磁気冷凍環境試験手法の検討を実施している。

      【プラズモン誘起キャビティバブル群によるランダムレーザー発振】
      フェムト秒レーザーによるナノ粒子捕捉(光ピンセット)とレーザー誘起バブルキャビテーション(気泡形成)から、その気泡群を散乱体としたランダムレーザー発振に成功した。非常に短時間に強い電磁場を発生させるフェムト秒レーザーを液体中に照射すると、急激な圧力変化からマイクロバブルが発生する。ナノ粒子はその閾値を下げる役割を果たす。色素を含んだ溶液において、レーザー光が気泡群表面で多重散乱することで増幅され、レーザー発振する。顕微鏡映像と分光同期測定から気泡形成とレーザー発振の相関を、数値計算より気泡によるリングキャビティーモード解析を実施して、その機構を明らかにしている。

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      まとめ

      微細磁気冷凍粒子材料のコーティングによる高度化は、磁気冷凍水素液化システムにおいて液化コストの低減を図り、「水素社会の実現」に貢献するものである。

      新規フォトニクス系の開拓としてのキャビティバブル群によるランダムレーザーは、簡易な微小光源としてセンサーや発光デバイス応用が期待される。

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