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NIMS一般公開2024

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研究内容

Keywords

格子欠陥制御、イオンビーム

出版物2004年以降のNIMS所属における研究成果や出版物を表示しています。

書籍
その他の文献

所属学会

日本セラミックス協会, 応用物理学会

電子・光機能材料研究センター
タイトル

安定同位体を利用した酸化物中の欠陥に関する研究

キーワード

酸化物,酸素欠陥,水素固溶と拡散,デバイスの信頼性

概要

酸化物では酸素欠陥が様々な現象に寄与する欠陥として議論されている。しかし、酸素欠陥(空孔)を直接捉えることはできない。酸素欠陥は合成条件や添加物の固溶によりその濃度が変化する。そこで酸素の安定同位体(質量数18の酸素)を使うと、酸素欠陥濃度に依存した拡散係数として捉えることが可能となる。同位体利用研究は物質科学的な研究だけでなく、酸化物デバイスの信頼性の評価等に利用できる。安定同位体を測定するためには、質量分析装置が必要であり、酸素の同位体測定(質量数、16, 17, 18)だけでなく、物質中の水素、重水素分析が可能である。最近では、酸化物デバイス信頼性評価に水素の安定同位体(質量数、2)の利用研究も実施してきた。

新規性・独創性

酸素安定同位体ガス中での熱処理
熱処理前の試料表面の最適化処理
安定同位体の分析
水素同位体拡散実験システム
低温での水素の電界ドリフト評価

内容

ここでは酸化ランタン中の酸素欠陥に関する研究を紹介する。酸化ランタンセラミックスは大気中ではすぐに崩壊し粉末となる。添加物を加えることで改善させることができた。図1は酸化ランタン中の18O酸素拡散プロファイルである。熱処理温度が500度以上では比較的18O濃度が高く、400度では表面は18O濃度が大きく、試料奥で濃度が減少する。試料表面には水酸化ランタンが生成しており、400度では残存していて、500度以上では分解してしまうため、このようなプロファイルになったと考えられる。

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このプロファイルを解析して得られた酸素拡散係数を図2にまとめた。今回得られた拡散係数は良い直線性を示し、一つのメカニズムで拡散していることを示している。参考までに、酸化セリウムで得られた酸素拡散系を示している。酸化ランタンは酸化セリウムと同程度の拡散係数を有することが明らかとなった。

まとめ

酸化ランタンはhigh-k材料候補であるが、大気安定性に大きな問題がある。これを解決することが最大の課題である。添加物を大量に加えて安定性の改善を図ることは可能であるが、完全ではない。これを解決するために、酸素空孔を制御する有効な添加物を探索している。現在、比誘電率は20-28であるが、これを改善する添加物も同時に探索している。

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