SAMURAI - NIMS Researchers Database

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研究内容

Keywords

材料力学、炭素繊維、カーボンナノチューブ

出版物2004年以降のNIMS所属における研究成果や出版物を表示しています。

書籍
会議録

所属学会

日本機械学会, 日本材料学会, 日本接着学会

受賞履歴

  • 日本接着学会論文賞 (1997), 三菱電機開発本部長表彰 (2000), 三菱電機所長表彰 (2003), Carbon Excellence in Review Award (2013), Top 25 Hottest Articles, International Journal of Adhesion and Adhesives January to December 2012 full year (2013) ()
構造材料研究センター
タイトル

炭素繊維の構造・力学特性の異方性評価と新たな炭素繊維強化樹脂複合材料の開発

キーワード

炭素繊維,樹脂,炭素繊維強化樹脂複合材料,構造解析,力学特性評価,異方性

概要

炭素繊維は、日本が世界に誇れる材料であり、優れた力学特性を有し、多くの産業分野で使われ始めている。炭素繊維は大きく分けてポリアクリロニトリル系とピッチ系があり、構造や力学的性質の異方性の程度が異なる。炭素繊維を用いた炭素繊維強化樹脂複合材料は3次元造形やより小さな製品にも適用されてきており、炭素繊維の構造や力学特性における異方性を理解することは、炭素繊維強化樹脂複合材料を製品に適用する上でも重要な基礎情報となっている。NIMSでは様々な計測機器を用い、炭素繊維の構造や力学特性の異方性を明らかにしている。新たな樹脂の開発、炭素繊維と樹脂の界面力学特性評価、炭素繊維強化樹脂複合材料の構造や力学特性および異方性の評価も実施しており、新たな炭素繊維強化樹脂複合材料の開発では本成果が活用されている。

新規性・独創性

多種類の炭素繊維の構造や力学特性の異方性を多くの視点(様々な計測機器)を用いて明らかにしている
多種類の炭素繊維の力学特性、特に引張強度のバラツキまで、を評価し、強度バラツキとは何かの学理に近づきつつある
膨大な構造と力学特性のデータから解析的な評価に結び付けようとしている
炭素繊維と樹脂の界面の課題にも対応しており、より精密な炭素繊維強化樹脂複合材料の力学特性評価が可能である
樹脂の開発も行っており、新たな炭素繊維強化樹脂複合材料の開発も行える

内容

image

炭素繊維を用いた炭素繊維強化樹脂複合材料は3次元造形やより小さな製品にも適用されてきており、炭素繊維の構造や力学特性における異方性を理解することは、炭素繊維強化樹脂複合材料を製品に適用する上でも重要な基礎情報となっている。NIMSでは走査型・透過型電子顕微鏡、X線回折、ラマン分光を用いて分析し、炭素繊維の構造を評価している。原子間力顕微鏡、X線光電子分光を用いて分析し、炭素繊維の表面構造を評価している。本研究により、炭素繊維の表面・構造の異方性が明らかとなる。また、試験片間距離の異なる炭素繊維の引張特性を強度バラツキを含めて評価し、構造、剛性、強度および強度バラツキについて詳細している、試験片間距離の異なる炭素繊維の曲げ特性、横圧縮特性、角度の異なるナノインデンテーション特性から、弾性率の異方性を明らかにしている。集束イオンビームを用いた炭素繊維への長さの異なる切欠きの導入と引張試験から、炭素繊維のき裂進展特性や破壊じん性値を明らかにしている。本研究により、炭素繊維の力学的性質の異方性が明らかとなる。さらに、両研究成果より、炭素繊維の表面、構造、力学的性質の関連性が明確となる。新たな樹脂の開発、炭素繊維と樹脂の界面力学特性評価、炭素繊維強化樹脂複合材料の構造や力学特性および異方性の評価も実施しており、より精密で高度な新たな炭素繊維強化樹脂複合材料の実現を目指している。

まとめ

炭素繊維の表面・構造を様々な計測機器を用いて分析し、表面・構造の異方性を明らかにしている。
炭素繊維の様々な力学特性試験を実施し、力学的性質の異方性を明らかにしている。
表面・構造と力学特性の関連性を明らかにし、新たな炭素繊維強化樹脂複合材料の材料・構造設計手法の確立を目指している。

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