SAMURAI - NIMS Researchers Database

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外部併任先

  • ●九州大学 大学院工学府 材料工学専攻 教授●
  •  九州大学大学院博士後期課程への入学に興味のある学生や社会人の方はご連絡ください。学生さんの生活本拠地はつくばになります。
  •  物質・材料研究機構では研究を行う大学院生に研究スタッフとして活躍して頂くことを目的としたNIMSジュニア研究員制度があります。この制度では優れた研究能力を有する大学院生に対して賃金を支給します。生活費等を心配せずに研究に専念することができます。 https://www.nims.go.jp/kyushu/junior/

研究内容

Keywords

チタン合金、ニッケル基超合金、組織制御、単結晶、相変態・析出、集合組織形成、3Dプリンティング、高温酸化

レーザ方式の粉末3Dプリンタでニッケル単結晶の造形に成功!(クリックして別タブでオープン)
照射面強度分布が一様でビーム半径が大きいフラットトップレーザを、ニッケル粉末に照射することにより、欠陥が少なく、結晶の方向がそろった単結晶を造形することに成功しました。今回の成果によって、単結晶により製造できる部品の範囲が大きく広がり、航空機エンジンやガスタービンの耐熱材料のみならず、様々な単結晶材料への応用が切り拓かれると期待されます。
日本経済新聞、日刊工業新聞、日経産業新聞、科学新聞、日刊産業新聞、鉄鋼新聞で報道されました。海外でもEurekAlert!等の複数のメディアで報道されました。

[最新ニュース]
The 11th International Workshop on Advanced Materials Science and Nanotechnology (IWAMSN) 2024 (22-25 September, Da Nang, Vietnam)
LPBFによる単結晶造形について招待講演で発表しました。

Alloys for Additive Manufacturing Symposium (AAMS) 2024 (4-6 September, Palaiseau, France)
LPBFによるTi-6246の単結晶造形と特異的なαバリアント選択について口頭発表しました。

TMS 2024 (3–7 March 2024, Florida, USA)
単結晶のレーザ積層造形について2件の口頭発表を行いました。

THERMEC' 2023 (2–7 July 2023, Vienna, Austria)
[Additive Manufacturing]セッションのチェアを務めました。
2件の発表を行いました。 1件はニッケル単結晶の積層造形に関する招待講演です。

Ti-2023 (12–16 June 2023, Edinburgh, UK)
[Aerospace Applications]セッションのチェアを務めました。
2件の口頭発表を行いました。 1件はTi-6246合金の積層造形に関する発表です。

TMS 2023 (19–23 March 2023, San Diego, USA)
3件の発表を行いました(2件は積層造形に関する研究)。

[下記の論文を発表しました!]
NEW! Fabricating a single-crystal-like beta grain structure of a near-beta Ti alloy with unique variant selection by laser powder bed fusion
T. Kitashima, T. Hiroto, D.E. Jodi, M. Watanabe, Materials & Design, Vol. 243, (2024) 113039.(Click and open)

Effect of scan strategy on the formation of a pure nickel single-crystal structure using a flat-top laser beam via laser powder bed fusion
D. E. Jodi, T. Kitashima, M. Watanabe, Science and Technology of Advanced Materials, Vol. 24, (1), (2023) 2201380.(Click and open)

High-temperature microstructural stability of pure Ni fabricated by laser powder bed fusion using Gaussian and flat-top beam profiles
D. E. Jodi, T. Kitashima, A. Singh, M. Watanabe, Materials Characterization, Vol. 200 (2023) 112897.(Click and open)

researchPicture

出版物2004年以降のNIMS所属における研究成果や出版物を表示しています。

書籍
口頭発表

所属学会

日本金属学会、日本鉄鋼協会、米国TMS、軽金属学会、日本ガスタービン学会、日本チタン協会

構造材料研究センター
タイトル

チタン合金とニッケル基超合金の組織制御と単結晶化

キーワード

チタン合金,ニッケル基超合金,積層造形,高温変形,組織制御,析出,相変態,集合組織,単結晶

概要

チタン合金とニッケル基超合金は飛行機の機体やエンジンに使われており、それら材料の特性は飛行機の性能に大きく影響する。その材料特性を決定づけるのがミクロ組織と結晶粒構造である。粉末積層造形や高温加工、熱処理により従来報告されていないミクロ組織や結晶粒構造を創出し、材料特性の向上を図る。また、相変態、析出、集合組織形成、バリアント選択のメカニズムを解明し、その知見を組織制御の高度化に資する。近年では、高温強度に優れる単結晶を従来困難だったレーザ粉末積層造形で創製した。単結晶構造の形成メカニズムを解明し、積層造形体の積層設計に資する。

新規性・独創性

レーザ粉末積層造形による金属材料の単結晶化と集合組織制御
熱処理による積層造形材の析出物形態とバリアント選択の制御
レーザ粉末積層造形による高強度合金の創出
金属材料の高温変形時のミクロ組織形成と集合組織形成の制御
高温酸化における酸化物形成と酸素固溶の数値シミュレーション

内容

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レーザ粉末積層造形でニッケル単結晶の造形に成功した。照射面強度分布が一様なフラットトップレーザを金属粉末に照射することで溶融領域が平坦になり、造形方向に単結晶構造の成長を促進する。また、単結晶の造形にはレーザの走査方向が重要な役割を担っており、レーザ走査面で走査方向をレイヤー毎に90°回転させることで、走査面全体で単結晶が成長する。この技術をチタン合金に展開し、チタン合金でも同様に単結晶構造が得られることを実証した。さらに、熱処理により単結晶の析出物を特異な析出形態に制御できる方法を見出した。今後、単結晶造形技術がさらに他の金属や合金に展開され、高機能化や高温強度の向上につながることが期待される。

まとめ

従来困難だったレーザ粉末積層造形で、高温で結晶構造が安定なニッケル単結晶の造形に成功した。この単結晶造形技術をチタン合金に展開し、チタン合金でも同様に単結晶を造形し、熱処理により析出物を特異な形態に制御することに成功した。単結晶は高温強度に優れ、また、異方性材料でもある。この造形技術が様々な金属や合金に展開されることが期待される。

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