SAMURAI - NIMS Researchers Database

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研究内容

Keywords

化合物半導体、結晶成長、ウェハ接合

III-V族化合物半導体は、直接遷移型バンドギャップやヘテロ構造界面といった優れた物性を利用することで、赤外波長レーザーダイオードや高電子移動度トランジスタ(HEMT)に代表される光・エレクトロニクスデバイスに広く応用されている。本研究では、結晶成長技術を基軸として、新たな材料系との融合や極限環境における計測を推進することで、次世代の半導体デバイスを牽引するための革新的技術の開拓を目指す。

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・III-V化合物半導体発光層を結晶成長したウェハとシリコンオンインシュレータ(SOI)ウェハを150°Cという低温で直接接合することで、欠陥を抑制したIII-V/Siプラットフォームを実現できる。本手法で作製したIII-V/Siハイブリッドレーザダイオードは、間接遷移型であるSiを用いたシリコンフォトニクス光回路上に光源を一括集積する手法として利用できる。
・ナノビームX線回折でナノパターンAlN構造を測定し、3次元逆格子マップを深さ分解しながら測定することで、AlNの結晶成長過程において、薄膜/基板界面から試料表面に至るまでにどのような歪変化が誘起されているかを高空間分解能で把握することができる。本手法を発展させることでデバイス動作下での歪計測にも応用することができ、デバイス内部に埋め込まれた構造やその近傍の歪みの観点からの素子の性能向上や故障解析が期待できる。

出版物2004年以降のNIMS所属における研究成果や出版物を表示しています。

論文

所属学会

応用物理学会

受賞履歴

  • 第45回応用物理学会講演奨励賞 (2018)
  • Best Young Scientist Award, 2017 International Workshop on UV Materials and Devices (IWUMD2017) (2017)
  • 第9回ナノ構造・エピタキシャル成長講演会 研究奨励賞 (2017)

外部資金獲得履歴

  • 池谷科学技術振興財団 (2023)
  • 科研費・基盤研究(B) (2023)
  • 科研費・国際共同研究強化(B) (2022)
  • 光科学技術研究振興財団 (2020)
  • 科研費・若手研究 (2019)
  • 東電記念財団 (2018)
  • 科研費・研究活動スタート支援 (2017)
電子・光機能材料研究センター
タイトル

III-V族化合物半導体の結晶成長とフォトニクス応用

キーワード

化合物半導体,結晶成長,ウェハ接合

概要

III-V族化合物半導体は、直接遷移型バンドギャップや高度に制御可能なヘテロ構造界面を有し、レーザーダイオードや高電子移動度トランジスタ(HEMT)をはじめとする光・電子デバイスに広く利用されている。本研究では、III-V族半導体の結晶成長技術を基軸として、シリコンとの異種材料集積およびナノビームX線を用いた3次元歪イメージングを推進している。これらの研究を通じて、高機能光源のシリコンフォトニクス回路への集積と、微細デバイス内部の構造・歪状態を非破壊で可視化する計測技術を確立し、次世代半導体デバイスの創製、性能向上および故障解析につなげることを目指している。

新規性・独創性

本研究の独創性は、III-V族半導体の「作製」と「計測」を横断的に融合している点にある。第一に、III-V族化合物半導体発光層を形成したウェハとシリコンオンインシュレータ(SOI)ウェハを150°Cという低温で直接接合することにより、熱負荷と欠陥形成を抑えたIII-V/Si異種材料集積を実現した。第二に、ナノビームX線回折と深さ分解3次元逆格子マッピングを組み合わせ、ナノパターンAlN構造の薄膜/基板界面から試料表面に至る歪変化を高空間分解能で捉える手法を開発した。異種材料の低温集積と、埋もれたナノ構造を非破壊で可視化する計測技術を相補的に展開することで、材料開発からデバイス評価までを一貫して高度化できる。

内容

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III-V族化合物半導体は高効率な発光が可能である一方、Siは間接遷移型半導体であるため、それ自体を高効率な光源として利用することは難しい。本研究では、III-V族化合物半導体の発光層を結晶成長したウェハと、光導波路を形成したSOIウェハに表面処理を施し、150°Cで直接接合する技術を開発した。この低温接合により、結晶や素子への熱的ダメージを抑えながら、欠陥の少ないIII-V/Si接合界面を形成できる。
本手法で作製したIII-V/Siハイブリッドレーザーダイオードでは、III-V族半導体で発生させた光をSi光導波路へ結合できる。したがって、シリコンフォトニクス回路上に高性能な光源をウェハスケールで一括集積するための有望な基盤技術となる。将来的には、光通信、光センシングおよび光演算回路の小型化・高機能化への応用が期待される。

半導体ナノ構造では、薄膜と基板の格子定数差、微細加工および表面・界面の影響によって複雑な歪分布が形成される。この歪は、結晶成長、欠陥形成およびデバイス特性を左右する重要な因子である。本研究では、集光したナノビームX線を用いてナノパターンAlN構造を面内方向および深さ方向に走査し、各測定位置で得られる回折強度から3次元逆格子マップを構築した。
逆格子空間における回折ピークの位置、形状および強度を解析することで、薄膜/基板界面から試料表面に至る結晶格子の変形を、高い空間分解能で可視化できる。この手法を電圧印加や通電などのデバイス動作環境へ発展させることで、動作中の素子内部や埋め込まれた構造近傍に生じる歪変化を非破壊で追跡できる可能性がある。これにより、歪制御に基づくデバイス性能の向上や、局所的な劣化・故障原因の解明が期待される。

まとめ

本研究では、III-V族化合物半導体の結晶成長を基盤として、150°Cでの低温直接ウェハ接合によるIII-V/Siハイブリッド光源の集積と、ナノビームX線回折によるAlNナノ構造の深さ分解3次元歪イメージングを実現した。これらの技術は、高性能な光・電子デバイスの作製だけでなく、埋もれた界面やナノ構造の状態を非破壊で把握するための基盤となる。今後、デバイス動作下でのオペランド計測へ展開することで、材料・構造・機能の相関を明らかにし、次世代半導体デバイスの設計、性能向上および信頼性確保に貢献する。

この機能は所内限定です。
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