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ナノアーキテクトニクス材料研究センター
タイトル

半導体ナノ構造材料の機能化とデバイス応用

キーワード

半導体,ナノ構造,量子効果,トランジスタ,エネルギー変換素子

概要

半導体ナノ材料はバルクに無い新規な特性を発現することから、新たなデバイス応用が期待されている。そこで、ナノ構造化した半導体材料を高度に複合機能化することで、半導体材料に新しい特性・優れた機能を発現させることを目指す。研究の第一のターゲットとして、新構造・新材料による次世代高速・低消費電力トランジスタに関する研究を実施している。更に、このナノ構造の形成制御技術を利用して、新規な量子特性を発現する材料・素子の開発および光電変換素子応用等の環境・エネルギー分野まで幅広く取り組んでいる。

新規性・独創性

ナノ加工:トップダウン/ボトムアップ手法の融合によるサイズ・次元・構造・配列制御技術
特殊構造:ナノ構造内部への立体ヘテロ接合形成技術
高感度測定:ナノ構造内部に導入された不純物の状態評価法
新構造デバイス:高速・低消費電力化を可能にする縦型デバイス

内容

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トップダウン/ボトムアップ手法の融合によりサイズ・次元・構造・配列の制御されたナノ構造を形成し、バルク材料にない機能を引き出す。更に、個々のナノ構造内部へのヘテロ接合形成等による新構造創出を行い、次世代トランジスタや量子性を利用した新たなデバイス応用に関する研究を行っている。具体例を挙げると、半導体であるSiとGeのヘテロ接合をナノワイヤ内部の直径方向に形成したコアシェル型の特殊ナノワイヤ構造の形成に成功している(図中央)。本構造により不純物のドーピング領域とキャリアの輸送領域を分離することができ、ナノ構造体を利用しても不純物散乱を抑制できるため、バルクSiデバイスの4倍以上の高移動度のp型トランジスタチャネルを実現できる。更に縦型構造を採用することで消費電力を大幅に低減することが期待できる。また、ヘテロ接合のバンド構造に応じて光電変換素子にも応用可能であり、内部のヘテロ接合をpn接合に変換したpn接合型の光電変換素子も作製できる(図左下)。更に図右下に示すようなハニカム構造を形成することで、トポロジカルフォトニクスへの応用も可能となる。

まとめ

サイズ・次元・構造・配列の制御された様々なナノ構造の形成手法を開発
高速・低消費電力化を可能にする次世代Si-Geヘテロナノ構造トランジスタチャネルを開発
ナノ構造を利用した種々のエネルギー変換素子の実現と量子関連デバイスへの応用展開

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