SAMURAI - NIMS Researchers Database

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研究内容

出版物2004年以降のNIMS所属における研究成果や出版物を表示しています。

所属学会

電気化学会, 日本鉄鋼協会

高分子・バイオ材料研究センター
タイトル

鉄、木材を食害する電気細菌の検出と制御の技術開発

キーワード

鉄腐食細菌,電気化学測定,シロアリ,セルロース分解,バイオセンサ

概要

近年、金属や鉱物などの固体と電子授受ができる「電気細菌」が、土壌、海底、腸内等の幅広い環境から発見され、環境や生体の健全性維持において重要な役割を果たしていることが分かってきている。私は①鉄腐食を引き起こす電気細菌、②シロアリ腸内のセルロース分解電気細菌を主な研究対象としている。電気細菌が電極上で電流生成する能力を利用し、細菌の電子授受過程とそれに伴う代謝を電気化学の手法により追跡するのが本研究の特徴である。さらに、菌体の代謝制御と材料の表面改質によって電子授受速度の制御を行い、有害な電子授受過程(鉄腐食、セルロース分解過程)を阻害する技術や素早く検出できる技術を開発している。

新規性・独創性

(鉄腐食)鉄からの電子摂取を促進する生体分子と環境因子の網羅的解析
(鉄腐食)これまで数週間かかる鉄腐食菌の検知を1/10以下に短縮(特許申請済み)
(セルロース分解)昆虫腸内環境における世界初の細胞外電子移動過程の発見
(セルロース分解)木造住宅におけるシロアリ被害の迅速簡便な診断法(特許申請済み)

内容

地下や海底に生息している電気細菌は石油パイプライン等の鉄材料から電子を引き抜き、材料を劣化・破損させ、先進国で年間数百億ドルの経済損失を引き起こしている。そのため、微生物鉄腐食機構の解明とそれに基づいた腐食の予測・検知法の確立が喫緊の課題である。私は、鉄からの電子摂取を媒介する生体物質を同定し、それらを腐食バイオマーカーとして環境から検出する手法を開発している。また、材料表面改質を行い、電子摂取速度を制御することによる腐食抑制技術を開発している。

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シロアリは木材を食害し、木造建築物の劣化を引き起こすため、住宅害虫として知られている。シロアリの早期検出は、被害が深刻化する前に対策を講じるための起点となる重要な課題である。しかし、シロアリは床下などの湿度が高い閉鎖環境に好んで生息し、木材を内部から侵食するため、その発見は困難である。私は、シロアリの腸内にのみ生息するセルロース分解菌叢を切口として、それらの菌が電気化学活性を有することを発見している。従って、セルロース分解菌の代謝活動をリアルタイムに検出する電気化学センサを開発することで、高感度・簡便なシロアリ探知法の確立を目指している。

まとめ

嫌気鉄腐食を促進するバイオマーカーを同定し、環境から検出する。
シロアリを迅速検出するための電気化学センサを開発する。
実用化可能な鉄腐食・シロアリセンサのプロトタイプを作成する。

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