SAMURAI - NIMS Researchers Database

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研究内容

出版物2004年以降のNIMS所属における研究成果や出版物を表示しています。

口頭発表
    構造材料研究センター
    タイトル

    電気化学手法を用いた水素侵入・脆化機構の解明

    キーワード

    鉄鋼材料、金属材料、腐食、水素脆化

    概要

    近年、地球温暖化防止の観点から省資源・省エネルギー化が進められており、金属材料分野においては、高強度化による輸送機器の軽量化が求められている。しかし、金属材料は、高強度化に伴い、材料内部に侵入した水素による破壊現象、水素脆化割れの感受性が高くなることが問題となっている。
    水素は、最も軽く小さい原子であり、また、金属材料中を容易に拡散するため、その検出が難しく、材料内部での水素の挙動は未解明点が多い。本研究では、電気化学手法や独自に開発した水素可視化手法を用いることにより、水素侵入機構や拡散挙動の詳細を明らかにする。これにより、水素脆化メカニズムの理解と、将来的な耐水素脆化金属材料の設計指針構築に資する知見を得ることを目的とする。

    新規性・独創性

    従来の電気化学手法は水素の定量評価に優れる一方、マクロな平均値にとどまり、微視的な局所水素挙動を捉えることが困難であった。本研究の独創性は、電気化学手法と独自に開発した水素可視化手法を融合させ、ミクロな水素挙動の「定量化」と「可視化」を両立する点にある。

    内容

    image

    金属材料の水素脆化機構を解明するためには、水素が金属材料内部のどこを通って拡散するのか、そのミクロな拡散経路を特定することが極めて重要である。しかし、原子が小さく、拡散が速い水素において、その局所的な経路を捉えることはこれまで困難であった。
    本研究では、独自に開発した金属錯体を用いた水素可視化法で、この課題を突破した。
    図は、ニッケルの結晶粒界を優先拡散する水素を可視化した例である。現在は、この手法を様々な金属材料へと展開し、金属組織や変形が水素の拡散に与える影響を系統的に解析することで、水素脆化メカニズム解明を進めている。

    まとめ

    本研究では、電気化学手法と独自に開発した金属錯体を用いた水素可視化法を組み合わせることで、従来困難であったミクロな水素拡散経路の特定に成功した。今後は、本手法を多様な高強度金属材料へと展開することで、輸送機器の軽量化と安全性の両立に寄与する「耐水素脆化材料の革新的な設計指針」の確立を目指す。

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