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研究内容
出版物2004年以降のNIMS所属における研究成果や出版物を表示しています。
論文
- Xinhao Zhong, Debdatta Panigrahi, Ryoma Hayakawa, Yutaka Wakayama, Koji Harano, Masayuki Takeuchi, Junko Aimi. Ambipolar charge-trapping in self-assembled nanostructures of a supramolecular miktoarm star-shaped copolymer with a zinc phthalocyanine core. Journal of Materials Chemistry C. 12 [26] (2024) 9642-9651 10.1039/d4tc01265h Open Access
- Yoshitaka Shingaya, Takuya Iwasaki, Ryoma Hayakawa, Shu Nakaharai, Kenji Watanabe, Takashi Taniguchi, Junko Aimi, Yutaka Wakayama. Multifunctional In-Memory Logics Based on a Dual-Gate Antiambipolar Transistor toward Non-von Neumann Computing Architecture. ACS Applied Materials & Interfaces. 16 [26] (2024) 33796-33805 10.1021/acsami.4c06116
- Debdatta Panigrahi, Ryoma Hayakawa, Junko Aimi, Yutaka Wakayama. Performance Enhancement of Organic Ternary Logic Circuits through UV Irradiation and Geometry Optimization. Advanced Materials Technologies. 8 [22] (2023) 10.1002/admt.202301049
書籍
- SHEN, Yanfei, AIMI, Junko, NAKANISHI, Takashi. Fullerene Based Self-assembled Morphological Materials. HANDBOOK OF CARBON NANOMATERIALS. , 2011, 189-216.
口頭発表
- 相見 順子. 電荷蓄積高分子を用いて溶液プロセスで作成する有機トランジスタメモリ. 日本化学会第104春季年会. 2024
- 新ヶ谷 義隆, 岩崎 拓哉, 早川 竜馬, 中払 周, 相見 順子, 渡邊 賢司, 谷口 尚, 若山 裕. 二次元原子層薄膜を用いたアンチ・アンバイポーラトランジスタによるロジックインメモリ素子の開発. 第84回応用物理学会秋季学術講演会. 2023
- 早川 竜馬, パニグラヒ デブダッタ, 相見 順子, 若山 裕. 有機アンチ・アンバイポーラトランジスタ:多機能論理回路への応用. 第84回応用物理学会秋季学術講演会. 2023
所属学会
日本化学会, 高分子学会
高分子・バイオ材料研究センター
高分子のナノ構造制御による有機エレクトロニクス材料開発
高分子精密合成,有機メモリ,ナノフローティングゲート,有機半導体
概要
ウェアラブルメモリやディスポーザブルメモリなどの新たな社会ニーズに応えるメモリデバイスの需要が高まっている。そこで柔らかい有機材料を用いる「有機不揮発性メモリ」が有望視されているが、性能や耐久性に関して未だ課題が多い。メモリ機能の鍵となるメモリ材料(フローティングゲート)に、精密に構造を制御した高分子材料を利用する、有機トランジスタ(OFET)メモリを作製した。有機材料ならではの化学構造の柔軟性を利用して、デバイス性能のチューニングやウェアラブルデバイスに向けた材料開発を目指す。
新規性・独創性
● 精密重合法による3次元構造を制御した高分子材料の開発
● 機能性高分子を用いた新しいナノフローティングゲート材料
● 溶液プロセスで簡便に成膜可能なメモリ材料
● 素子性能を高分子の分子設計により調節可能
● 多値ロジックインメモリへの応用
内容
OFETメモリでは、ゲート電圧を印加すると有機半導体に誘起された電荷がナノフローティングゲートに移動し蓄積される。ここで蓄積された電荷の量によりトランジスタのしきい値電圧が変動するため、書込(1)と消去(0)が区別できる。
金属フタロシアニンをコアに持つスターポリマーをメモリ材料として用いたOFET メモリ素子を作製した。この高分子材料は、電荷蓄積部位である金属フタロシアニン分子がポリマーで覆われた構造を持ち、溶液プロセスで簡便にナノフローティングゲート構造を持つ薄膜を形成する。また、分子設計により電荷蓄積部位の三次元高密度化が可能であり、メモリウィンドウや電荷保持時間の調節と高い耐久性が実現できる。
まとめ
● 機能性分子をコアに持つスターポリマーをナノフローティングゲート材料に用いた有機トランジスタメモリを開発
● 分子デザインによりメモリ性能の調節が可能。溶液プロセスで簡便に成膜が可能。
● 高性能有機メモリ開発、ロジックインメモリ開発、ニューロモルフィック素子開発への展開を目指す。