Structure and Defect Identification at Self-Assembled Islands of CO2 Using Scanning Probe Microscopy
NIMS著者
論文紹介
表面での二酸化炭素の挙動と相互作用を理解することは、CO2の削減や触媒作用を目指すセンサーや材料の開発において、特に重要である。本研究では、一酸化炭素探針を用いた原子間力顕微鏡(AFM)および走査型トンネル顕微鏡(STM)、さらに密度汎関数理論(DFT)に基づくシミュレーションを通じて、1,4-フェニレンジイソシアニド (PDI)分子が金アドアトムで架橋された一次元の金属―有機鎖を成長させた金(111)表面上に物理吸着したCO2分子の挙動について、基礎的な洞察を得た。PDI-Au鎖の間や表面上に独立して自己集合したCO2アイランドの構造を解明し、さらに、表面上に立ったCO2分子と他の化学種を含む風車状の構造を形成し、キラルな配置をとるCO2分子も明らかにした。異なる高さで得られたAFMおよびSTM像とDFT計算による像との比較により、これらの化学種を同定し、表面の影響で生じるカゴメタイルの起源を明らかにした。本結果は、表面モデル系で温室効果ガス分子の探索に向けて、DFT計算と組み合わせることで、修飾されたプローブを用いたAFMおよびSTMの相補性とその可能性を示すものである。
Materials Data Repository (MDR)上の本文・データセット
作成時刻: 2024-10-04 03:14:06 +0900 更新時刻: 2025-04-11 06:02:29 +0900