HOME > Profile > YAMAZAKI, Tomohiko
- TEL
- 029-859-2345
- Address
- 305-0047 1-2-1 Sengen Tsukuba Ibaraki JAPAN [Access]
Accepting Students
External affiliations
- 北海道大学大学院生命科学専攻生命融合科学コース
- 東京農工大学
Research
- Keywords
タンパク質工学、細胞工学、分子認識素子の開発
アレルギー治療への応用を目指し、自然免疫系に置いて病原体の認識で重要な役割を担っているtoll like receptor (TLR)に着目し、TLRを活性化させる能力の高いリガンド分子の開発、TLRのリガンド分子認識機構の解明、さらにリガンド分子を細胞に輸送するナノ粒子の開発を行っている。
PublicationsNIMS affiliated publications since 2004.
Research papers
- Nguyen Bui Thao Le, Anh Thi Tram Tu, Dandan Zhao, Chiaki Yoshikawa, Kohsaku Kawakami, Yoshihisa Kaizuka, Tomohiko Yamazaki. Influence of the Charge Ratio of Guanine-Quadruplex Structure-Based CpG Oligodeoxynucleotides and Cationic DOTAP Liposomes on Cytokine Induction Profiles. Biomolecules. 13 [11] (2023) 1639 10.3390/biom13111639 Open Access
Books
- 山崎 智彦. バイオキャパシタ原理を用いた自立型グルコースセンサ. 血糖測定・コントロールの 最新動向. シーエムシー出版, 2024, 7.
- 山崎 智彦, Lee Inyoung, 津川若子, 早出広司. バイオキャパシタの原理を応用した自律型バイオセンサ・バイオデバイス. CMC出版, 2020, 10.
- 山崎 智彦, 早出広司. バイオセンサへの応用 〜酵素燃料電池型バイオセンサから自立型バイオセンサへ〜. バイオ電池の最新動向. , 2011, 130-141.
Proceedings
- TAGAYA, Motohiro, YAMAZAKI, Tomohiko, MIGITA, Satoshi, HANAGATA, Nobutaka, IKOMA, Toshiyuki. Hepatocyte adhesion behavior on modified hydroxyapatite nanocrystals with quartz crystal microbalance. Bioceramis22(2009). (2009) 407-410
Presentations
- PATHAK, Soumitra, 浅野竜太郎, 池袋一典, 百武 篤也, YAMAZAKI, Tomohiko. Topology dependent cellular uptake of G-quadruplex scaffolded CpG oligodeoxynucleotides and their immunostimulatory effects. XXV International Round Table on Nucleosides, Nucleotides and Nucleic Acids at Katsushika Campus, Tokyo University of Science. 2024
- YAMAZAKI, Tomohiko. Enhancement of immunostimulatory function of CpG oligodeoxynucleotides by using the guanine quadruplex structure as a scaffold. XXV International Round Table on Nucleosides, Nucleotides and Nucleic Acids at Katsushika Campus, Tokyo University of Science. 2024
- LI, Xia, HATTORI, Shinya, YAMAZAKI, Tomohiko, EBARA, Mitsuhiro, SHIRAHATA, Naoto, HANAGATA, Nobutaka. Rational design of iron-based coordination polymers for enhancing antitumor immunity. The 40th Annual Meeting of the Japan Society of Drug Delivery System. 2024
Misc
- 山崎智彦 (Tomohiko Yamazaki). DDS用語解説 No.436 グアニン四重鎖構造. Drug Delivery System. 36 [5] (2022) 389
- 山崎 智彦, TU Ti Tram Anh. グアニン四重鎖構造形成オリゴ核酸の構造評価と核酸医薬品への応用. Drug Delivery System. 36 [5] (2021) 360-368 10.2745/dds.36.360 Open Access
- YAMAZAKI, Tomohiko, SAKAGUCHI, Akane. Protein Engineering Approaches for Constructing Novel Glucose Sensing Elements. INDONESIAN NANOLETTER. 3 [1] (2010) 44-46
Published patent applications
Society memberships
日本生物工学会, 日本化学会, 日本核酸化学会
Funds
- つくばイノベーション・エコシステムの構築 基盤プロジェクト (2019)
- 橋渡し研究戦略的推進プログラム補助事業 シーズA (2019)
- 科学研究費補助金基盤研究(C) (2018)
- 科学研究費補助金国際共同研究加速基金(国際共同研究強化) (2018)
- 村田学術振興財団 海外派遣援助 (2017)
Research Center for Macromolecules and Biomaterials
診断・治療のためのナノバイオメディシン
ナノメディシン,核酸医薬品,アジュバント,ワクチン,バイオセンサー,イメージング,ガン,アレルギー
Overview
我々の体内では病原体由来の核酸や細胞膜などの構成成分を認識して免疫を活性化し、ウィルスや微生物に対して防御するシステムがある。このシステムを利用して免疫反応を制御できるナノメディシンの開発を進めている。特に、核酸分子を中心とした研究を展開しており、核酸分子の体内での安定性や動向の問題点を解決するために、四重らせん構造を形成する核酸分子を設計し、物性、標的分子との相互作用、また体内動向の解析を進めている。将来的には、高次構造を形成する核酸分子を体内での治療と診断への応用することを目指している。ワクチンアジュバントとして感染症の予防、ガンワクチンへの応用、アレルギー治療への応用、また体内での疾患の診断への応用が期待される。
Novelty and originality
● 実用化されている核酸医薬品は全て修飾核酸であり、蛋白質の非特異的吸着などの特性から、副作用が懸念される。
● 細胞核内に存在するDNAの四重らせん構造であるグアニン四重鎖構造を核酸医薬品のスキャホールドに用いる。
● グアニン四重鎖構造を用いることで、核酸分子の安定性(熱、核酸分解酵素)と細胞への取込が増強する。
● 核酸分子はハイスループット合成、機械学習などを用いた配列の最適化が可能である。
Details
細胞核内の染色体で形成されているグアニン四重鎖(G4)構造をスキャホールドとして用いることで、免疫を活性化するCG繰り返し配列を有するオリゴデオキシヌクレオチド(CpG ODN)の機能向上を試みた。G4構造のループ部分にCpG ODNを導入したG4-CpG ODNは、G4構造により核酸分解酵素に対する耐性が向上し、また細胞内への取込量が増大した。この相乗効果により、G4-CpG ODNは修飾核酸と同レベルに、B細胞を活性化することで抗体産出を誘導するインターロイキン(IL)-6を免疫細胞から発現誘導した。即ち、G4-CpG ODNは、安全性の高い未修飾核酸のみから構成されているにも関わらず、免疫細胞を活性化し、抗ウイルス免疫応答に重要なサイトカインを産生することから、ワクチンアジュバントとして機能することがわかった。マウスに投与した結果でも修飾核酸以上にG4-CpG ODNはサイトカインを誘導しており、G4構造の有効性が示された。
Summary
グアニン四重鎖構造を形成させることにより、未修飾核酸の安定性が向上すること、また細胞への取込が増加することを実証した。マウス投与実験において、グアニン四重鎖構造形成核酸の体内での有効性が実証されている。機能性核酸のスキャホールドとしてのグアニン四重鎖構造の利用、また免疫を活性化するCGモチーフをループに導入したグアニン四重鎖構造形成未修飾核酸をワクチンアジュバントとして用いることで感染症の予防、ガンワクチンへの応用、アレルギー治療への応用、また体内での疾患の診断への応用が期待される。