- Address
- 305-0044 茨城県つくば市並木1-1 [アクセス]
外部併任先
- 国立研究開発法人物質・材料研究機構
研究内容
- Keywords
医療用材料、生体適合性、生体内分解性、in vitro評価
出版物2004年以降のNIMS所属における研究成果や出版物を表示しています。
論文
- Akiko Yamamoto, Akemi Kikuta. Development of a Model System for Gas Cavity Formation Behavior of Magnesium Alloy Implantation. ACS Biomaterials Science & Engineering. 8 [6] (2022) 2437-2444 10.1021/acsbiomaterials.1c01429 Open Access
- Akiko Yamamoto, Shinji Tanaka, Keiichiro Ohishi. Quantitative Evaluation of Nucleic Acid Degradability of Copper Alloy Surfaces and Its Correlation to Antibacterial Activity. Antibiotics. 10 [12] (2021) 1439 10.3390/antibiotics10121439 Open Access
- Kyong Min Kim, Yazan Al-Zain, Akiko Yamamoto, Amirah H. Daher, Ahmad T. Mansour, Jihad M. AlAjlouni, Abdelkarim S. Aloweidi, Mousa A. Al-Abbadi, Hee Young Kim, Shuichi Miyazaki. Synthesis and Characterization of a Ti–Zr‐Based Alloy with Ultralow Young's Modulus and Excellent Biocompatibility. Advanced Engineering Materials. 24 [2] (2022) 2100776 10.1002/adem.202100776
書籍
- 山本 玲子. 第6章 マグネシウム合金の生体内分解特性と高分子被覆による制御. 株式会社シーエムシー出版, 2019
- 山本 玲子. 脱有害物質材料. 環境・エネルギー材料ハンドブック. , 2011, 527-538.
- 山本 玲子. 金属材料の毒性と安全性・細胞による毒性評価法. 医療用金属材料概論. , 2010, 223-238.
会議録
- YAMAMOTO, Akiko, KOHYAMA, Yuko. CYTOCOMPATIBILITY OF MG ALLOYS AND THE EFFECT OF CELLS ON THEIR DEGRADATION IN BIOLOGICAL ENVIRONMENT. Magnesium Technology 2014. (2014) 381-385
- WITECKA, Agnieszka, YAMAMOTO, Akiko, Wojciech Swieszkowski . Improvement of cytocompability of magnesium alloy ZM21 by surface modification. Improvement of cytocompability of magnesium alloy ZM21 by surface modification. (2014) 375-380
口頭発表
- バーラドワッジ アマン, YAMAMOTO, Akiko, Lalit Mohan Pandey. Chitosan based antimicrobial coating strategy for Ti6Al4V based orthopedic implants. つくば医工連携フォーラム2023. 2023
- 山本 玲子, 菊田 明美. 生体吸収性金属材料の腐食特性評価のための疑似組織の開発. 第44回日本バイオマテリアル学会大会. 2022
- 菊池 正紀, 吉田 卓, 山本 玲子. Loading of silver nanoparticles on hydroxyapatite/collagen bone-like nanocomposite for antimicrobial bone void fillers. 45th International Conference and Expo on Advanced Ceramics and Composites (ICACC2021) / https://ceramics.org/event/45th-international-conference-and-expo-on-advanced-ceramics-and-composites. 2021 招待講演
その他の文献
- YAMAMOTO, Akiko. Biosafety of Ceramic Fibers---Mechanism of Pulmonary Toxicity and in Vivo / in Vitro Evaluation. Journal of the Technical Association of Refractories, Japan (TAIKABUTSU OVERSEAS). 43 [1] (2023) 9-18
- 山本 玲子. 抗菌材料の活性指標と核酸分解能評価. バムサジャーナル. 34 [3] (2022) 145-150
- 山本 玲子. 生体内分解性金属材料. 整形・災害外科. 60 [2] (2017) 195-200
公開特許出願
- 微小体不着力測定装置及び微小体不着力測定方法 (1997)
- 表面処理液、および、表面処理方法 (2024)
- 細胞存在下における電気化学測定用セルと細胞存在下における電気化学測定方法 (2001)
所属学会
日本バイオマテリアル学会, 日本金属学会, 日本機械学会, 日本動物実験代替法学会
高分子・バイオ材料研究センター
医療応用のための材料特性評価
バイオマテリアル,体内分解性,疑似組織,抗菌材料,抗ウイルス活性,核酸分解能
概要
医療応用に際しては、材料の機能性だけでなく生体安全性確認が必須である。多くの材料は体内で分解・腐食等による損傷を生じるため、体内環境における材料の分解性・耐食性評価も重要である。これまで、医療用材料評価の多くは動物を用いた試験により実施されていた。しかし、動物試験結果は必ずしもヒト臨床結果と一致せず、またコストや動物愛護等の問題があるため、世界中で動物試験の削減・代替が進められている。そこで、in vitro(生体外)にて生体内環境を再現することで、より簡便な材料機能性・耐久性評価手法を開発している。研究成果は動物試験の縮小や新規医療材料・治療用デバイス開発の低コスト・迅速化に有用である。
新規性・独創性
● ヒト組織環境をin vitroにて再現―――低コスト・短期間・高再現性試験法の確立へ
● 開発段階における候補材のスクリーニングに適用―――開発期間・コスト低減に貢献
● 体内における材料の分解・腐食損傷機構の解明に寄与
● 医療用途に限らず、材料の安全性/体内分解性評価に適用可能―――例えば無機繊維材料の体内溶解性評価など
内容
マグネシウム合金スクリューの疑似組織浸漬における空孔形成量を図1に示す。表面処理による腐食抑制に伴い、空孔形成量は低下した。疑似組織の組成制御により生体内の様々な組織を模擬可能であり、in vitroにおいて臨床使用時のリスク評価が可能になる。さらに、疑似体液を用いて肺胞内環境を再現することにより、無機繊維材料の体内溶解性評価にも応用できる。
汎用抗菌材料である銅・銅合金や抗菌ステンレス(ABSS)、銀(Ag)、抗菌樹脂(resin X・Y)表面における核酸分解試験結果を図2に示す。銅・銅合金表面においてのみ、著しい核酸分解を認めた。材料表面の核酸分解能と抗菌活性の間には相関があり、核酸分解能評価により 菌を用いずとも環境表面の抗菌活性推定が可能である。
まとめ
● 疑似体液や疑似組織を用い、生体吸収性金属材料や無機繊維材料の生体内腐食・溶解性評価法を開発
● 核酸溶液を用いた環境表面の抗菌・抗ウイルス活性評価法の開発
● 低コスト・迅速・簡便な手法のため、より多くの候補材の評価が可能であり、新規医用材料やデバイス開発の加速に貢献