SAMURAI - NIMS Researchers Database

HOME > プロフィール > 竹内 正之

研究内容

Keywords

合成化学 高分子化学 機能物質化学 機能材料・デバイス 高分子・繊維材料

有機・高分子合成や超分子化学の手法により新しいπ共役系有機分子・高分子ならびにそれらの集合体を創出し、既存の材料を凌駕する光・電子機能を開拓することを目指します。特に、3次元的にその分子構造がデザインされたπ共役系分子、高分子の開発と組織化、相構造や粘弾性が精密に制御された有機ソフトマテリアル材料の開発を通し、有機材料が真の能力を発揮する機能構造を探求します。

出版物2004年以降のNIMS所属における研究成果や出版物を表示しています。

口頭発表
    その他の文献

      所属学会

      日本化学会, 高分子学会, American Chemical Society

      高分子・バイオ材料研究センター
      タイトル

      π電子系有機材料の開発

      キーワード

      共役系分子・高分子,分子集合体,分子認識材料,分子マシン材料

      概要

      π共役系分子・高分子の立体配座・立体配置の制御は、溶液状態、集合状態(固体)において光・電子機能を引き出す上で重要であり、多くの分子デザインや集積手法が提案されている。分子内、分子間相互作用部位をどのように分子デザインに反映させるかという観点に加え、外部環境(溶媒、温度)からの影響が大きいことが超分子化学、構造有機化学、有機半導体高分子分野等で知られている。我々は、発散的に分子認識部位を導入する認識材料の分子デザインを拡張し、その動的特性をコントロールすることで、光・電子・集積機能を引き出す研究を実施している。

      新規性・独創性

      限定された動的特性とπ共役系分子間の相互作用のチューニングを可能とする分子デザイン
      π共役系分子オリゴマーにおけるπ共役系分子の配向制御
      多段階可逆的還元特性

      内容

      image

      ナフタレンジイミド(NDI)分子が1, 8-ジエチニルアントラセンリンカーで架橋されたNDIを基体とする共役型シクロファン(CycloNDI)およびそのオリゴマーを新たに合成した。NDIとアントラセンの間のエチニル回転軸は、NDI誘導体中のNDI部位の距離と配向を制御し、その距離は限定した距離の範囲内で変化する。そのため、溶媒などの包摂等による構造の固定化はおこらない。本NDI誘導体は可逆的な多段階還元特性を示し、シクロファンでは比較的大きなCPL特性を示した。回転軸を2箇所有するovercrowded alkeneの1つであるフルオレニリデン誘導体では、単純な芳香族炭化水素であるのにも関わらず溶媒パラメータを検出、識別できる動的分子プローブとして作用することを見出した。

      まとめ

      多くの分子デザインや集積手法が提案されているπ共役系分子・高分子の立体配座・立体配置の制御に向けて、発散的に認識部位を分子周りに組み込むデザインから、光・電子機能性有機材料へと繋がる分子を合成することに成功した。これらを利用した光・電子機能性分子・高分子のデザイン、集合体構築におけるモルフォロジー制御と精密集合体構築に展開できると期待される。

      この機能は所内限定です。
      この機能は所内限定です。

      ▲ページトップへ移動