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研究内容

所属学会

応用物理学会, フラーレン・ナノチューブ・グラフェン学会

エネルギー・環境材料研究センター
タイトル

ペロブスカイト太陽電池の開発

キーワード

太陽電池,ペロブスカイト太陽電池,薄膜素子

概要

従来技術では電力の高コスト体質増長や設置場所の制約等により継続した普及は困難である。本研究では、従来技術の壁を突破する画期的な次世代素材を目指し、ペロブスカイト結晶を用いる太陽電池開発を推進している。
ペロブスカイト太陽電池の特徴は、100℃程度の低温塗布プロセスで作製可能で、その変換効率は25%を超えるなど優れた特性がある。ただし、耐久性や大面積化には課題があり実用化に至っていない。本研究では、低温プロセスで成膜可能な新規材料や作製プロセスを開発し、これらの問題の解決を目指す。

新規性・独創性

効率20%超で1000時間を超える耐久性
100℃未満のデバイス作製プロセス
高効率・高耐久性(連続発電4000時間超)の半透明太陽電池

内容

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ペロブスカイト太陽電池は塗布プロセスと100℃未満のアニーリング処理の繰り返しで作製できるため、Roll-to-rollなどを適用する事が可能である。また、当初は耐久性に課題があったが、新規インターフェース材料開発により高温(85℃)環境で1000時間超の連続発電後も初期値の7割以上の変換効率を維持するペロブスカイト太陽電池の開発も可能となった。
また、室温程度の環境では4000時間を超える連続発電も可能である。
半透明な素子も容易に作れる事から、将来的にはこれまで太陽電池の導入が困難であった窓や建材への適用も可能である。
将来的には、ペロブスカイト太陽電池の多接合化により、光電変換効率が30%を超える素子の実現も可能と考えられる。

まとめ

低温プロセスによる効率20%超(1cm角)デバイスを実現した。さらに劣化メカニズム解析により新規インターフェース材料を開発し、1000時間超の高耐久性を実現した。今後は実用化を見据えた研究として、これまでの変換効率や耐久性を維持しつつ、素子の大面積化を進める必要がある。

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