SAMURAI - NIMS Researchers Database

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研究内容

出版物2004年以降のNIMS所属における研究成果や出版物を表示しています。

口頭発表
    その他の文献

      所属学会

      日本金属学会, 日本磁気学会, 軽金属学会, Minerals,Metals & Materials Society

      磁性・スピントロニクス材料研究センター
      タイトル

      マルチスケール組織解析をもとにした金属材料の高特性化

      キーワード

      微細組織,3次元アトムプローブ(3DAP),電子顕微鏡,金属・無機材料

      概要

      磁気特性や力学特性などをはじめとする材料特性は、物質固有の物性のみならず、材料の作製過程で形成する微細組織に密接に関連する。特性に影響する組織はミクロ~原子レベルの広範なスケールにわたって存在するため、所望の特性を発現させるための微細組織の制御指針や材料創製の指針を提案するには、複数の組織解析手法を併用して微細組織を幅広いスケールで多面的に解析することが効果的である。そこで、永久磁石などの磁性材料をはじめとする様々な金属材料に電子顕微鏡(FIB-SEM、TEM)や3次元アトムプローブ(3DAP)などの最先端の組織解析技術を適用し、特性発現メカニズムの理解や高特性化の実証に向けた研究を進めている。

      新規性・独創性

      FIB-SEM、TEM、3次元アトムプローブを相補的に用いたマルチスケール組織解析
      3次元アトムプローブによる組織解析手法の高度化
      水素などの軽元素分布のナノスケール3次元解析
      ラボスケールでの材料開発による高特性化の実証

      内容

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      ネオジム磁石の研究では、ミクロサイズの結晶粒の結晶粒界に形成する厚み数nmの粒界相の構造や組成を解明することで、粒界相の非磁性化など、保磁力向上に向けた合金・組織の設計指針を明らかにすることができた。また、数nmの磁性層などを積層した磁性薄膜では、層間の界面付近における元素分布や構造の原子レベルで解析することで、特性向上に有用な知見を得ることができた。
      一方、マグネシム合金の研究では、独自開発合金の強度が溶質クラスタの分散と溶質元素による転位の固着によることを明らかにした。最近では、微量な水素の分布の3DAP解析にも成功し、水素分布を可視化しながら特性との関連が議論できるようになりつつある。

      まとめ

      電子顕微鏡(FIB-SEM、TEM)や3次元アトムプローブを駆使した微細組織の詳細な解析は様々な金属・無機材料に適用可能で、それにより獲得した知見は、応用上重要な特性向上の有用な手掛かりとすることができる。現在、微細組織解析にインフォマティクス的な手法を取り入れる試みを進めるなど、組織解析や材料開発指針提案の効率化の実現に取り組んでいる。

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