- Address
- 305-0047 茨城県つくば市千現1-2-1 [アクセス]
学生受け入れ中
研究内容
- Keywords
相分離、多孔質材料、ナノ結晶化、分離膜、断熱材、吸音材、緩衝材、透明材料、屈折率
出版物2004年以降のNIMS所属における研究成果や出版物を表示しています。
論文
- Sadaki Samitsu, Rui Zhang, Xinsheng Peng, Mohan Raj Krishnan, Yoshihisa Fujii, Izumi Ichinose. Flash freezing route to mesoporous polymer nanofibre networks. Nature Communications. 4 [1] (2013) 2653 10.1038/ncomms3653 Open Access
- Santanu Karan, Sadaki Samitsu, Xinsheng Peng, Keiji Kurashima, Izumi Ichinose. Ultrafast Viscous Permeation of Organic Solvents Through Diamond-Like Carbon Nanosheets. Science. 335 [6067] (2012) 444-447 10.1126/science.1212101
- Sadaki Samitsu, Yoichi Takanishi, Jun Yamamoto. Molecular manipulator driven by spatial variation of liquid-crystalline order. Nature Materials. 9 [10] (2010) 816-820 10.1038/nmat2853
書籍
- SAMITSU, Sadaki. Fabrication of Mesoporous Nanofiber Networks by Phase Separation-Based Methods. CRC Press, 2019
- 佐光 貞樹. 相分離法によるメソ多孔性の高分子ナノファイバーネットワークの製造. 株式会社 技術情報協会, 2019
- 佐光 貞樹. ナノ結晶化相分離法による高分子メソ多孔体の作製. 多孔質フィルム/膜の製造方法. , 2016, 13-32.
口頭発表
- 佐光 貞樹. 相分離法によるメソ多孔性の高分子ナノファイバーネットワークの製造. 多孔質材料の開発、細孔制御と応用事例. 2019 招待講演
- 佐光 貞樹. 高分子材料のナノ多孔化技術と構造解析~ 高付加価値をめざすこれからのプロセスと細孔評価技術 ~. 第35回NBCI-NIMS合同連携セミナー. 2019 招待講演
- 佐光 貞樹. ガス吸着装置を用いた多孔質プラスチックの細孔構造評価. NIMS微細構造解析プラットフォーム地域セミナー. 2019
その他の文献
- 佐光貞樹. 耐熱多孔質エンジニアリングプラスチック. プラスチックスエージ. [12] (2018) 82-87
- 佐光 貞樹. 溶液中での相分離を利用した高分子のナノ多孔化技術. 熱測定 . (2021) 65-71
- 佐光 貞樹, プルクサワン シラウィット, 横山英明. 小角X線散乱を用いたポリロタキサン添加エポキシ樹脂の相構造と接着特性. Photon Factory Activity Report. (2018) 2018#36
所属学会
高分子学会, 繊維学会
受賞履歴
- 第63回高分子研究発表会 ヤングサイエンティスト講演賞 (2017)
- 第24回ポリマー材料フォーラム優秀発表賞 (2016)
- 文部科学大臣表彰若手科学者賞 (2015)
- NIMS理事長進歩賞 (2015)
- 第3回JACI/GSCシンポジウム GSCポスター賞 (2014)
- The 10th SPSJ International Polymer Conference IPC2014 Young Scientist Poster Award (2014)
- ICNME2006 Outstanding Poster Presentation Award (2006)
高分子・バイオ材料研究センター
多孔質高分子材料の創製・計測・応用
多孔化技術,多孔体,微粒子,多孔膜,分離,吸着,吸音,断熱,X線CT,データ科学,相分離,ナノ結晶
概要
● エネルギー・安全安心・水循環・熱マネジメントといった多様な社会ニーズの解決に高分子ナノ多孔体が活躍
● 多孔質材料の創出・新たな多孔化技術の開発は産業競争力強化に貢献
● 高分子多孔体を「作る」・「観る」・「使う」の全方位で研究開発を進め、多孔体材料技術を総合的に深化
● ナノからマクロまで多孔構造を制御して最適形状に作り込む高度な多孔化手法を開発
● X線CTで3次元構造を可視化・定量化、AI技術を活用した多孔体の開発手法を開発
新規性・独創性
● ナノ結晶化を利用した独自の汎用高分子ナノ多孔化技術
● 高精細・高コントラストX線CTで高分子材料の3次元構造を可視化し、画像解析技術で特徴量を数値化することで機械学習に適用
● 多孔膜・分離膜・吸着材・断熱材・吸音材等の高分子多孔体の性能向上・機能開拓
内容
高分子溶液中での結晶化・相分離を制御することで、従来法では困難だったサイズの揃ったナノ細孔(10~20 nm)を全面に形成して200m2/gを越える高比表面積を達成した。高分子を結晶化させるプロセス、溶剤分子を結晶化するプロセス、高分子と溶剤の親和性を変えて相分離させるプロセスなど、目的に応じて多孔化プロセスを設計することで、モノリス・シート・微粒子・ファイバー等の多様な材料形状への加工を可能になる。
有機材料に適したX線波長の高輝度並行ビームを照射することで、高コントラスト・高精細なX線CT撮影が可能(最高でサブμm程度)。多孔構造などのCT像から特徴量を抽出して定量化する3次元画像解析技術。
多孔質材料評価装置群を駆使してナノからマクロまでマルチスケールの多孔構造解析を可能にし、機械学習によるプロセス最適化・深層学習による領域抽出といったデータ科学の技術も活用しながら多孔膜・分離膜・吸着材・断熱材・吸音材等の多様な高分子多孔体の創製と性能向上を進めている。
まとめ
高分子多孔体の製造法・構造評価法・用途展開という3つの軸で研究開発を進め、多孔体材料技術を深化してきた。新たな素材の適用、多孔化メカニズムの開拓、データ科学・AI技術を用いた多孔体製造プロセスの実装、多孔質材料の用途展開をさらに進め、新たな社会課題の解決に向けた新たな高分子多孔体の研究開発に貢献していきたい。