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- 305-0044 茨城県つくば市並木1-1 [アクセス]
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外部併任先
- 東京大学大学院理学研究科地球惑星科学専攻 准教授(委)
研究内容
- Keywords
粘土鉱物、層状結晶、表面・界面、吸着、トライボロジー、超臨界流体、分子シミュレーション
出版物2004年以降のNIMS所属における研究成果や出版物を表示しています。
論文
- Hiroshi Sakuma, David A. Lockner, John Solum, Nicholas C. Davatzes. Friction in clay-bearing faults increases with the ionic radius of interlayer cations. Communications Earth & Environment. 3 [1] (2022) 116 10.1038/s43247-022-00444-3 Open Access
- Hiroshi Sakuma, Kenji Tamura, Kenjiro Hashi, Masumi Kamon. Caffeine Adsorption on Natural and Synthetic Smectite Clays: Adsorption Mechanism and Effect of Interlayer Cation Valence. The Journal of Physical Chemistry C. 124 [46] (2020) 25369-25381 10.1021/acs.jpcc.0c07834
- H. Sakuma, K. Kawai, I. Katayama, S. Suehara. What is the origin of macroscopic friction?. Science Advances. 4 [12] (2018) eaav2268 10.1126/sciadv.aav2268 Open Access
会議録
- 佐久間 博, 市來雅啓. 分子動力学計算による地殻における NaCl-H2O 流体の電気伝導度の導出. 2016 Conductivity Anomaly 研究会論文集. (2016) 1-8
口頭発表
- 佐久間 博, Diane E. Moore, David A. Lockner. 室温から高温における単結晶マスコバイトの速度・状態依存摩擦物性の測定. JpGU - AGU Joint Meeting 2020: Virtual. 2020
- SAKUMA, Hiroshi, 河合研志, 小暮敏博. Interlayer energy of pyrophyllite: Implications for interlayer structure and deformation. The 4th Asian Clay Conference (ACC-2020). 2020 招待講演
- SAKUMA, Hiroshi, 河合 研志, 片山 郁夫, SUEHARA, Shigeru. Deformation mechanism of muscovite from frictional to plastic regimes. AGU Fall Meeting 2019. 2019
その他の文献
- 佐久間 博. 摩擦って何?-地球科学の疑問を解くカギは、原子レベルの凸凹だった!. academist Journal. (2019) 1
- 佐久間 博. 断層に存在する雲母・粘土鉱物の最大摩擦係数:粒子形状と水の影響. JOURNAL OF THE CLAY SCIENCE SOCIETY OF JAPAN(粘土科学). 54 [3] (2016) 120-125
- 田村 堅志, 佐久間 博. クレイポリマーナノコンポジットに多様性を生みだすフィラー技術. 高分子. 64 [5] (2015) 254-256
公開特許出願
所属学会
日本粘土学会, 日本地質学会, 分子シミュレーション学会, Clay Minerals Society, 日本鉱物科学会
受賞履歴
- 日本粘土学会「粘土科学」論文賞 (2019)
- 日本粘土学会奨励賞 (2015)
- 日本鉱物科学会研究奨励賞 (2014)
電子・光機能材料研究センター
天然材料を活用した環境調和材料開発と物性発現機構の解明
炭酸カルシウム,粘土鉱物,天然結晶, 水熱合成,分子シミュレーション,表面・界面分析,摩擦
概要
環境問題の喫緊課題に対応するため二酸化炭素の有効活用を視野に入れ、多様な形態とサイズの炭酸カルシウム結晶を合成し、バイオマス材料の性能向上に貢献する。また、天然に広く存在し環境負荷の低い材料である粘土鉱物から、有害物質の吸着材を開発する。これにより、環境負荷を軽減し、持続可能な社会への貢献を目指す。さらに、これらの材料の開発において、科学的な分析を通じて物性発現機構を解明し、材料の信頼性向上、品質管理の強化、安全性の確保、新たな材料のイノベーションを実現する。このことは、材料の競争力を向上させ、市場での評価を高めることにつながる。
新規性・独創性
● 結晶や表面構造の理論に基づく材料設計
● 第一原理から大規模分子動力学計算による物性解析
● 固液界面の構造を0.1 nm以下の分解能で解明
内容
環境負荷の小さい材料設計・合成:持続可能な未来を実現
①炭酸カルシウムの合成:バイオマス材料の強度を向上させる強化材として多様な形態・サイズの炭酸カルシウム結晶を合成する。合成には大気中の二酸化炭素を活用し、カーボンニュートラルに貢献する材料を目指す。
②粘土鉱物の合成:地球表層だけでなく火星表面にも大量に存在する多様な粘土鉱物を活用した環境材料の開発を行う。粘土鉱物は層状のナノ結晶であり、様々な物質を大量に吸着することができる。使いやすく、環境負荷の小さい吸着剤等の開発を目指す。
まとめ
● 多様な外形を持つ炭酸カルシウム結晶を合成し、この結晶を補強材とする高強度のバイオマスプラスチックを開発する。
● 天然に広く存在する粘土鉱物は層状ナノ結晶であり様々な分子を吸着する。この性質を制御し、環境負荷の低い材料として活用する。
● 結晶表面や界面の性質を、表面に敏感な分析技術や分子シミュレーションから解明し、材料の信頼性向上や新しい材料開発に活用する。