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研究内容

Keywords

応用物性・結晶工学

所属学会

応用物理学会, 日本結晶成長学会

受賞履歴

  • 「第3回ものづくり日本大賞 特別賞」(経済産業省) ()
電子・光機能材料研究センター
タイトル

優れた硫化物単結晶の探索および結晶育成

キーワード

硫化物,単結晶,結晶成長,赤外,熱電,ナローバンドギャップ半導体,2Dマテリアル

概要

硫化物の特徴として、酸化物等に比べて、赤外域まで透過する優れた光学特性がある。そのため、赤外域で用いられる光学デバイス材料として有望である。また、光学用途以外として、熱電材料、太陽電池材料としても、期待されている。さらに、近年は2Dマテリアルとしても、再注目されている。本研究においては、蒸留精製した自家製の高純度硫黄を用いている。
これまでに育成に成功した硫化物単結晶として、SnS、AgBiS2、GeS、GaS等がある。

新規性・独創性

硫化物の優れた特性として以下が挙げられる。
波長10μm以上まで透過する優れた赤外域透過特性
無毒で優れた熱電特性
2Dマテリアルとして再注目

内容

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これまで水平型温度勾配炉内徐冷法によりSnS単結晶、徐冷法によりAgBiS2単結晶、溶融GeSソースを用いた蒸気輸送法によりGeS単結晶、ブリッジマン法によりGaS単結晶を育成した。
GaS単結晶は14 μmまで透過域があることが分かり、赤外域の光学材料として用途が考えらる。また、SnS、GeS、GaSは2Dマテリアルでもある。2D-SnSはPb(Zr, Ti)O3: PZTに匹敵する圧電特性を示すことが理論的に予測されている。実際にSnS単結晶を用いて、2D-SnSの圧電特性についての共同研究を行っている。

まとめ

これまで、種々の硫化物単結晶を幾つかの方法により結晶育成を行った。その結果、主に以下の硫化物単結晶を得た。今後、硫化物固有の優れた特性を活かした硫化物を探索し、その単結晶の育成方法を研究開発する。
SnS単結晶(用途:2Dマテリアル、太陽電池) AgBiS2単結晶(用途:熱電素子、太陽電池)
GeS単結晶(用途:2Dマテリアル)
GaS単結晶(用途:赤外光学素子、2Dマテリアル)

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