SAMURAI - NIMS Researchers Database

HOME > プロフィール > 長尾 忠昭

外部併任先

  • 北海道大学・大学院理学院・物性物理学専攻・教授

研究内容

Keywords

表界面物理学、熱放射制御、赤外線計測、光ナノ材料/デバイス

https://www.researchgate.net/profile/Tadaaki-Nagao

researchPicture

Schematics of nano-structured high-sensitivity bio sensors and photothermal converters working in the mid-to-near infrared and ultraviolet region.

所属学会

応用物理学会, 日本表面真空学会, 日本物理学会, Institute of Physics

ナノアーキテクトニクス材料研究センター
タイトル

スペクトル制御された熱線利用材料の開拓とその応用

キーワード

赤外線,熱吸収,熱放射,セラミック,ポラリトン,スペクトル制御

概要

 熱線の吸収・放射の強度や波長分布(スペクトル)は、材料の表面の構造と共に、材料内部の性質にも大きく左右されます。そこで、多くの材料から光学的性質の適した材料を選びだし、その上で構造を設計し、性能を最大化することが求められています。そこで材料の赤外物性探索とナノ微細構造による電磁場制御の2つの方法論を融合し、高い効率で熱放射を生じる材料や、高効率に太陽熱を利用できる材料を研究しています。
 また、当研究室では、マルチスケール計算モデリング、ナノフォトニクス、および自動材料スクリーニングパラダイムの探索にも注力しています。最新の量子計算と機械学習の最適化を統合することで、次世代光学材料や機能性ナノデバイスの発見加速を目指しています。

新規性・独創性

● 第一原理計算とナノスケール電磁場計算の複合化による材料探索法を開発した
● 赤外帯域で光学的な特性の良好な高耐熱な薄膜セラミック材料を開発した
● 赤外帯域で光学的な特性の良好な高耐熱な薄膜超合金材料を開発した
● 1200℃で動作する熱放射エミッターを開発した
● 3.2μmの放射波長で26 nmの半値幅をもつ狭帯域な熱吸収素子を開発した

内容

image

量子力学的赤外物性の予測技術とMaxwell電磁気学的なナノスケール赤外線制御技術とを融合し、太陽熱の吸収や熱線の放射・吸収現象の制御と、高効率なエネルギー利用のためのセラミックス微細構造を開発しました(左図)。その応用として、特定波長の熱線しか放射しない1200℃動作のセラミックヒーター、太陽熱完全吸収材料および完全反射材料、中赤外で動作し波長分解能50 nmの赤外線センサー、近赤外で動作し波長分解8nmのセンサーを実証しました。

開発した材料は、省エネな赤外線パネルヒーターや加熱炉、小型安価で省エネな赤外線受動センサーや小型分光器、などへの応用が可能です。例えば、化学合成や半導体分野の材料加熱プロセスにおける分子や化学結合の選択的な励起や蒸発、反応促進、低温で省エネ、かつ、安全な加熱加工が実現できます(右図)。不要な熱線を光学フィルターなどで反射吸収する方式に比べて、初めから無駄な熱線の放射がないため、炉の構造が簡素化され、産業加熱炉の低価格化と省エネに貢献できます。新しい加工法や新製品開拓の可能性が広がります。

image

まとめ

光熱変換や光電変換素子を高効率化し、実用に供するためには、電磁気学的な境界条件のエンジニアリングとともに、物質の化学的、物理的な知見をベースとした材料科学アプローチとの両立が不可欠だと、私たちは考えています。このために、赤外物性探索と表面電磁場設計とを相互に連携させた材料科学研究を立ち上げ、これをスペクトル制御型赤外線ヒーター、太陽熱発電、多波長赤外線センサーや宇宙における温調技術などに応用し、光と熱をキーワードとした新しい材料研究を進めてゆきます。

この機能は所内限定です。
この機能は所内限定です。

▲ページトップへ移動