SAMURAI - NIMS Researchers Database

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研究内容

Keywords

ESPI、変位、相変態

低変態温度溶接金属の鋼板をTIGアーク加熱し、冷却途上(344〜335K)における変位の挙動をESPIシステムを用いて測定し、数値計算結果と比較した。上段がESPI測定結果、下段が計算結果である。ESPI測定で相変態による膨張が検出されており、計算結果ともおおむね一致している。

出版物2004年以降のNIMS所属における研究成果や出版物を表示しています。

口頭発表
    その他の文献

      所属学会

      溶接学会, 日本鉄鋼協会, 日本金属学会

      受賞履歴

      • 溶接構造シンポジウム2004 シンポジウム奨励賞 (2004) ()
      構造材料研究センター
      タイトル

      熱電対用金属材料の接合界面制御による熱電発電

      キーワード

      銅,コンスタンタン,熱電発電,溶接継手,高温廃熱

      概要

      熱電発電はカーボンニュートラル社会の実現のための有望な技術の一つであるが、本格的な社会実装には至っていない。我々はゼーベック係数の小さい熱電対用金属材料であっても大面積の接合界面制御を行うことで電流を取り出すことが可能であることを見出した。また、これまで熱電発電に用いられている半導体材料より高温の環境で利用できるため、800℃以上の温度差での発電が可能となった。

      新規性・独創性

      熱電発電に不向きとされる金属材料の特徴を活かすための接合界面制御
      高温環境において従来の半導体材料の数十倍の温度差(800℃以上)で発電が可能
      多数の直列接続による熱電発電出力の増大を実現

      内容

      image

      熱電発電の原理として知られるゼーベック効果はあらゆる材料で生じるが、テルル化ビスマス系をはじめとする半導体材料が研究開発の主流である。熱電対用金属材料はゼーベック係数が小さく、これまで熱電発電には不向きとされてきた。一方、金属材料の多くは高融点のため、半導体材料よりも温度差を大きく設定することができ、さらに内部抵抗が小さいため直列接続による出力増大が容易である。そこで、本研究では銅とコンスタンタン(55%Cu-45%Ni合金)の溶接継手をレーザー溶接の手法を用いて作成した。この継手を高温側接点として利用することで発電電流の増大が可能となる。さらに高温側接点を最高900℃として熱電発電を試みた。左上のグラフは銅−コンスタンタンのレーザー溶接継手(幅4mm、厚さ1mm、長さ120mm)を144対直列接続したモジュールの900℃における熱電発電特性で、開放電圧3.2V、最大出力450mWを実現した。右上の図は溶接継手断面の反射電子組成像と元素(Cu、Ni、Mn )の分布を示しており、レーザー溶接による急峻な接合界面の生成が確認できる。この溶接継手を使った熱電発電デバイスによって、可動部分のない高温廃熱回収システムの実現が期待される。

      まとめ

      熱電対用金属材料の接合界面制御による熱電発電を実現
      高温廃熱回収システムや地熱発電への適用の可能性
      高温酸化の抑止手段が課題

      この機能は所内限定です。
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