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NIMS一般公開2024

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研究内容

出版物2004年以降のNIMS所属における研究成果や出版物を表示しています。

論文

所属学会

応用物理学会, 日本化学会, 日本物理学会, 日本セラミックス協会

ナノアーキテクトニクス材料研究センター
タイトル

エレクトライドおよび複合アニオン水素化合物の電子機能開拓

キーワード

無機固体化学,光波長変換,酸水素化物,超伝導

概要

酸素O2−やフッ素Fなど、通常の陰性元素の陰イオン(アニオン)に替わり、結晶構造中の隙間に捕捉された電子が陰イオンとして振舞うことで形成されるエレクトライド(電子化物)および、水素をアニオンH(ヒドリド)として取り込むことができる酸水素化物などの複合アニオン水素化合物の新物質探索と機能開拓を行っている。

新規性・独創性

既存の毒性・希少元素からなる機能材料を非毒性・多存元素からなる新物質で代替
エネルギーキャリアとなる水素を活性化するための結晶内部・表面構造を持つ新物質
酸素をHで置き換えることによる、既存物質への新機能の付与

内容

結晶構造中の隙間に捕捉されたアニオン様の電子を含むエレクトライド物質を探索し、新機能を開拓。セメント鉱物であるカルシウム・アルミニウム複合酸化物(C12A7)から誘導されるエレクトライド(C12A7:e)は、金属的伝導性を示し、アルカリ金属並の低い仕事関数(2.4 eV)を持つにも拘わらず、大気中で取り扱える化学的安定性を併せ持つ。水素および窒素を活性化し、アンモニア合成触媒に用いることができる。Ca2N, Y2Cといった層状のエレクトライドは高い電子移動度やトポロジカル電子状態を示すものとして注目されている。

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複合アニオン化合物、特に水素をアニオンとして含む酸水素化物などに注目し、新物質探索を行っている。鉄系超伝導体母物質LnFeAsO(Ln = 希土類)では、酸素を水素で置換することが可能であり、フッ素で置換した場合と同様に超伝導を発現することを発見。フッ素より固溶限界が高いため、高濃度の電子ドーピングが可能であり、超伝導転移温度が上昇する。また、Sr2LiSiO4FやSr3AlO4Fなど希土類賦活蛍光体ホスト物質中のFイオンをHで全置換し、希土類イオンの励起・発光波長の長波長化に成功。化学的に不安定な水素化物イオンに依る性質は、酸水素化物で化学的安定性と両立させることができる。

まとめ

エレクトライド中の電子や水素といった不安定なアニオン種に着目することで、多存元素からなる触媒材料、半導体、光波長変換物質などの新機能性物質を探索。今後は、第一原理安定構造予測を援用し、多彩な構造と元素の組み合わせの中から、合成可能な新物質をスクリーニングすることで探索の効率化を行う。

この機能は所内限定です。
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