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研究内容
出版物2004年以降のNIMS所属における研究成果や出版物を表示しています。
論文
- Satoru Matsuishi, Daiki Iwasaki, Hideo Hosono. Synthesis of perovskite-type LaWN3 by high-pressure solid-state metathesis reaction. Journal of Solid State Chemistry. 315 (2022) 123508 10.1016/j.jssc.2022.123508
- Soshi Iimura, Takashi Sasaki, Kota Hanzawa, Satoru Matsuishi, Hideo Hosono. High pressure synthesis, physical properties and electronic structure of monovalent iron compound LaFePH. Journal of Solid State Chemistry. 315 (2022) 123546 10.1016/j.jssc.2022.123546
- Tong Wu, Hansen Hua, Jumpei Ueda, Setsuhisa Tanabe, Satoru Matsuishi. Pressure-dependent photoluminescence of Eu-activated aluminate hydride Sr3−xAxAlO4H:Eu2+ (A = Ca, Ba; x = 0, 1): Application of advanced U-determination technique for luminescence wavelength prediction. Journal of Applied Physics. 132 [8] (2022) 083104 10.1063/5.0102219
所属学会
応用物理学会, 日本化学会, 日本物理学会, 日本セラミックス協会
ナノアーキテクトニクス材料研究センター
タイトル
エレクトライドおよび複合アニオン水素化合物の電子機能開拓
キーワード
無機固体化学,光波長変換,酸水素化物,超伝導
概要
酸素O2−やフッ素F−など、通常の陰性元素の陰イオン(アニオン)に替わり、結晶構造中の隙間に捕捉された電子が陰イオンとして振舞うことで形成されるエレクトライド(電子化物)および、水素をアニオンH−(ヒドリド)として取り込むことができる酸水素化物などの複合アニオン水素化合物の新物質探索と機能開拓を行っている。
新規性・独創性
● 既存の毒性・希少元素からなる機能材料を非毒性・多存元素からなる新物質で代替
● エネルギーキャリアとなる水素を活性化するための結晶内部・表面構造を持つ新物質
● 酸素をH−で置き換えることによる、既存物質への新機能の付与
内容
結晶構造中の隙間に捕捉されたアニオン様の電子を含むエレクトライド物質を探索し、新機能を開拓。セメント鉱物であるカルシウム・アルミニウム複合酸化物(C12A7)から誘導されるエレクトライド(C12A7:e−)は、金属的伝導性を示し、アルカリ金属並の低い仕事関数(2.4 eV)を持つにも拘わらず、大気中で取り扱える化学的安定性を併せ持つ。水素および窒素を活性化し、アンモニア合成触媒に用いることができる。Ca2N, Y2Cといった層状のエレクトライドは高い電子移動度やトポロジカル電子状態を示すものとして注目されている。
まとめ
エレクトライド中の電子や水素といった不安定なアニオン種に着目することで、多存元素からなる触媒材料、半導体、光波長変換物質などの新機能性物質を探索。今後は、第一原理安定構造予測を援用し、多彩な構造と元素の組み合わせの中から、合成可能な新物質をスクリーニングすることで探索の効率化を行う。
この機能は所内限定です。
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