- Address
- 305-0044 1-1 Namiki Tsukuba Ibaraki JAPAN [Access]
Accepting Students
Research
- Keywords
EELS,STEM,phonon,subgap state
PublicationsNIMS affiliated publications since 2004.
Research papers
- Jun Kikkawa, Aoi Nii, Yoshiaki Sakaniwa, Naochika Kon, Marina Sakamaki, Touyou Ohashi, Nobuyasu Nita, Koji Harano, Koji Kimoto. Fast electron damage mechanism of epoxy resin studied by electron energy loss spectroscopy and electron diffraction. The Journal of Chemical Physics. 159 [17] (2023) 174708 10.1063/5.0177019 Open Access
- Jun Kikkawa, Koji Kimoto. Optical and acoustic phonon temperature measurements using electron nanoprobe and electron energy loss spectroscopy. Physical Review B. 106 [19] (2022) 195431 10.1103/physrevb.106.195431
- Jun Kikkawa, Takashi Taniguchi, Koji Kimoto. Nanometric phonon spectroscopy for diamond and cubic boron nitride. Physical Review B. 104 [20] (2021) L201402 10.1103/physrevb.104.l201402
Presentations
- KIKKAWA, Jun, KIMOTO, Koji. Local temperature measurement in a Joule heated nanowire by probing acoustic phonon using STEM-EELS. The 20th International Microscopy Congress (IMC20). 2023
- 吉川 純, 木本 浩司. ジュール加熱下におけるナノワイヤ内のフォノン分光と温度計測. 日本顕微鏡学会 第79回学術講演会. 2023
- 吉川 純. フォノン生成・消滅の電子分光による局所温度計測. 第17回電子線応用技術研究会・先端計測技術研究会. 2023 Invited
Society memberships
The Physical Society of Japan, The Japanese Society of Microscopy
Center for Basic Research on Materials
電子エネルギー損失分光の計測技術開発と応用
電子エネルギー損失分光(EELS),走査型透過電子顕微鏡法(STEM),格子振動,ギャップ内準位
Overview
ナノメートル分解能での諸物性を高精度に計測する技術が求められている。赤外領域に現れる諸物性をナノメートル分解能で計測できる技術として、超高エネルギー分解能(~20meV)の電子エネルギー損失分光法(EELS)と走査型透過電子顕微鏡法(STEM)を組み合わせたSTEM–EELSの技術開発と計測応用を進めている。
Novelty and originality
● 超高エネルギー分解能(~20 meV)で赤外領域の計測が可能
● EELSで温度をナノメートル分解能で測る技術
● EELSでギャップ内準位をナノメートル分解能で測る技術
● EELSで有機材料(電子線に弱い材料)を測る技術
Details
STEM-EELSで超高エネルギー分解能(~20meV)、位置分解能(~1nm)、波数分解能(~3nm-1)を両立することで、赤外領域の物性をナノメートル分解能で計測できる。例えば、熱物性を決める格子振動(フォノン)に関して、(1)角度θ分解によるフォノン分散計測、(2)フォノンの強度や振動モードのマッピング、(3)界面に局在する振動モードの検出、(4)フォノン分光に基づく温度測定、などの技術を確立してきた。電子デバイス等の熱制御が重要な課題となってきているなかで、これらの成果は今後STEM-EELSがナノスケール熱解析ツールとして使える可能性を示すものである。超高エネルギー分解能は可視領域や紫外領域の計測においても有利であり、民間企業との共同研究を通してギャップ内準位のナノメートル分解能計測にも取り組んだ。一方では、電子線に弱くて計測が難しいとされてきた有機材料に対しても、低電子線量かつ低ノイズ・高感度検出での計測技術の確立を進めている。
Summary
● 赤外領域、可視領域、紫外領域のナノメートル分解能での物性計測ができる。
● フォノン分光によるナノメートル分解能での温度測定ができる。
● 有機材料(電子線に弱い材料)への計測応用も進める。