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学生受け入れ中
研究内容
出版物2004年以降のNIMS所属における研究成果や出版物を表示しています。
論文
- Z.H. Li, H. Suto, V. Barwal, K. Masuda, T.T. Sasaki, Z.X. Chen, H. Tajiri, L.S.R. Kumara, T. Koganezawa, K. Amemiya, S. Kokado, K. Hono, Y. Sakuraba. Enhancing atomic ordering, magnetic and transport properties of Mn2VGa Heusler alloy thin films toward negatively spin-polarized charge injection. Acta Materialia. 276 (2024) 120110 10.1016/j.actamat.2024.120110 Open Access
- Ryo Toyama, Yuma Iwasaki, Prabhanjan D. Kulkarni, Hirofumi Suto, Tomoya Nakatani, Yuya Sakuraba. High-throughput materials exploration system for the anomalous Hall effect using combinatorial experiments and machine learning. npj Computational Materials. 11 [1] (2025) 269 10.1038/s41524-025-01757-5 Open Access
- P. Tozman, S. Isogami, I. Suzuki, A. Bolyachkin, H. Sepehri-Amin, S.J. Greaves, H. Suto, Y. Sasaki, T.Y. Chang, Y. Kubota, P. Steiner, P.W. Huang, K. Hono, Y.K. Takahashi. Dual-layer FePt-C granular media for multi-level heat-assisted magnetic recording. Acta Materialia. 271 (2024) 119869 10.1016/j.actamat.2024.119869 Open Access
口頭発表
- SASAKI, Yuta, WON, Woonjae, BENTLEY, Phillip, ISOGAMI, Shinji, SUTO, Hirofumi, TAKAHASHI, Yukiko. Ultrafast Magnetization Dynamics and Magnetic Materials Development Using Femtosecond Laser Technique. The 2025 Korean Magnetics Society Winter Conference. 2025 招待講演
- NAKATANI, Tomoya, KULKARNI, Prabhanjan Dilip, MANIKKETH, Murali Krishnan, TOYAMA, Ryo, SUTO, Hirofumi, MASUDA, Keisuke, SUWANNAHARN, Nattamon, SASAKI, Taisuke, IWASAKI, Hitoshi, SAKURABA, Yuya. Potential and challenges of anomalous Hall sensors for future read head technology. The 70th Annual Conference on Magnetism and Magnetic Materials (MMM 2025). 2025 招待講演
- 佐々木 悠太, ベントレー フィリップ デビッド, 中澤 克昭, 廣戸 孝信, 磯上 慎二, 首藤 浩文, 高橋 有紀子. 巨大な磁気異方性を有するL10-FePt薄膜 における磁化ダイナミクスの磁場角度依存性とダンピング定数. 日本金属学会2025年秋期(第177回)講演大会. 2025
所属学会
応用物理学会, 日本磁気学会
磁性・スピントロニクス材料研究センター
スピントルクによる磁化励起状態のデバイス応用と材料開発
スピントルク発振,磁気記録,強磁性共鳴,高周波デバイス,ホイスラー合金,負のスピン分極材料
概要
スピントルクにより励起された磁化発振が、磁気記録におけるエネルギーアシスト記録応用、高周波デバイス応用などの観点から注目されている。
このスピントルク発振素子は、マイクロメートル以下という非常に小さいサイズ、直流電流を印加することによりサブGHz~数10 GHzでの発振が可能、という他の発振素子にはない特徴がある。NIMSではこのような高周波における発振現象の解析、応用に向けた素子の開発、性能向上を実現する材料開発を行っている。
新規性・独創性
● スピントルク発振現象に関して、材料開発→素子開発→特性評価を一貫して行うことのできる研究体制
● 注入同期(Injection Lock)現象を利用した磁化ダイナミクス解析、磁化反転を利用したスピントルク能率の評価、といった独自の解析手法を開発
● 新たな素子構造を実現する負のスピン分極材料(従来の正のスピン分極材料とは逆方向のスピントルクを発生させる)を実証
● エネルギーアシスト記録の一方式である熱アシスト磁気記録に関して、温度を上昇させた際の磁化ダイナミクスの解析
内容

磁性体にスピントランスファートルクを作用させることで磁化発振が生じるスピントルク発振素子は、マイクロメートル以下という非常に小さいサイズ、直流電流を印加することによりサブGHz~数10 GHzでの発振が可能、という特徴があり、エネルギーアシスト磁気記録応用から注目されている(図1)。エネルギーアシスト磁気記録はHDDの記録密度を飛躍的に向上させる技術であり、近年問題となっているデータセンタの消費電力の削減につながる。
スピントルク発振素子の複雑な磁化ダイナミクスを解析するため、注入同期(Injection Lock)現象を用いた手法を開発した(図2)。
この手法は、応用上重要なパラメータであるスピントルク発振素子の発振周波数を正確に求めることができるという特徴があり、スピントルク発振素子の実用化に向けて大きな役割を果たすと期待される。
スピントルク発振素子の性能向上に向けて、負のスピン分極率を持つ材料(従来の正のスピン分極材料とは逆方向のスピントルクを発生させる)の研究を行い、そのスピントルク能率の定量的な評価を行った(図3)。
今後は、スピントルク発振素子の新たな応用の探索、さらなる性能向上の実証を行う。
まとめ
スピントランスファートルクに関連した興味深い現象であるスピントルク発振の特性向上に向けて、材料開発→素子開発→特性評価を一貫した研究を行っている。インパクトの大きい磁気記録応用に向けた研究を進めるとともに、素子特性の向上、新規応用の開拓を目指している。

