- Address
- 305-0047 茨城県つくば市千現1-2-1 [アクセス]
外部併任先
- 千葉工業大学連携大学院 客員教授
研究内容
- Keywords
セラミックス、固体レーザー、放電プラズマ焼結
出版物2004年以降のNIMS所属における研究成果や出版物を表示しています。
論文
- Abu Yousuf, Tomoya Ohno, Jian Xu, Takayuki Nakanishi, Koji Morita, Byung-Nam Kim, Tohru S. Suzuki, Hiroaki Furuse. Transparent Ce3+-doped fluorapatite (FAP) ceramics fabricated by spark plasma sintering (SPS). Optical Materials Express. 14 [9] (2024) 2114-2121 10.1364/ome.530288 Open Access
- Hiroaki Furuse, Daigo Ueno, Kimihiro Omata, Mayu Imai, Shigeki Tokita. Mid-infrared fine-grained Er:Y2O3 laser ceramics fabricated by spark plasma sintering. Ceramics International. 50 [22] (2024) 46925-46931 10.1016/j.ceramint.2024.09.044
- Hiroaki Furuse, Yuki Mochizuki, Daichi Kato, Koji Morita, Byung-Nam Kim, Tohru S. Suzuki. Strontium fluorapatite (S-FAP) nano-grained laser ceramics. Scripta Materialia. 241 (2024) 115881 10.1016/j.scriptamat.2023.115881
口頭発表
- 滝本和哉, FURUSE, Hiroaki, 清田祐仁, 野村拓馬, 中村拓喜, 中村真毅, 曽根宏靖. Near-infrared emission characteristics of rare-earth-doped transparent ceramic materials by solar pumping. 49th International Conference and Expo on Advanced Ceramics and Composites (ICACC 2025). 2025
- 野村拓馬, 清田祐仁, 中村拓喜, 滝本和哉, 古瀬 裕章, 中村真毅, 曽根宏靖. 希土類添加媒質を用いた太陽光励起による放出光特性. レーザー学会学術講演会第45回年次大会. 2025
- 酒井 博隆, 古瀬 裕章, 藤本靖. Dy3+添加Y2O3透明セラミックスの開発と可視蛍光特性評価. レーザー学会学術講演会第45回年次大会. 2025
公開特許出願
所属学会
応用物理学会, 日本セラミックス協会, レーザー学会, OPTICA
電子・光機能材料研究センター
結晶粒制御による異方性レーザーセラミックス
透明セラミックス,レーザー,パルス通電焼結,アパタイト,接合
概要
透明セラミックスは、残留気孔や不純物などの散乱源が極限まで取り除かれたファインセラミックスである。固体レーザー材料としても用いられており、一部の材料では単結晶を凌駕する高いレーザー出力が得られている。光技術の進展には新しい光源を可能とする光学材料の開発が重要であることから、新しいレーザーセラミックスの実証や光学素子の接合技術開発を行ってきた。特に、既往技術では制限されていた光学的異方性材料の透明セラミック化とレーザー発振を実証しており、幅広い光学材料としての展開を目指している。
新規性・独創性
● 平均粒径が100nm程度の透明ナノセラミックスの実現
● 非立方晶アパタイトセラミックスのレーザー発振実証
● 単結晶/多結晶の接合実証
内容
通常、透明セラミックスの作製には気孔を除去するために高温・長時間の熱処理が施される。この場合、セラミックスを構成する結晶粒の大きさは光の波長以上となり、光学的異方性材料の場合は複屈折による粒界散乱が生じるが、結晶粒を光の波長に対して十分小さく制御すると、その影響は低減する。異方性セラミックスで単結晶並みの光学品質を得るために、微粉体の液相合成、通電加圧焼結による低温・短時間焼結を用いた結晶粒の制御を試みてきた。そして、左図のように六方晶系のアパタイトで平均粒径100nm程度の緻密な透明セラミックスを実現し、さらに希土類を添加した材料においてレーザー発振を実証した。今後、シンチレータ、白色蛍光体、生体光学材料、磁気光学材料など、幅広い光学分野への展開が期待できる。
まとめ
● 粒径100nm程度の透明ナノセラミックスを開発した。
● 非立方晶系の透明アパタイトを作製し、レーザー発振することを示した。
● 異種光学材料の新しい接合技術を考案し、レーザー特性の向上を示した。
● 既往技術を超えるレーザー品質を達成することが課題となっており、さらなる光学品質の向上を目指している。
● レーザー以外の幅広い光学分野への展開と社会実装を期待している。