SAMURAI - NIMS Researchers Database

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研究内容

Keywords

コンビナトリアル、半導体、酸化物、金属、集積回路

出版物2004年以降のNIMS所属における研究成果や出版物を表示しています。

口頭発表
    その他の文献

      所属学会

      応用物理学会, 日本金属学会

      マテリアル基盤研究センター
      タイトル

      自律的材料合成と新材料開発

      キーワード

      機能性材料,自律的,インフォマティクス,ハイスループット実験,スパッタ

      概要

      機能性デバイスを実現する材料は多くの要素を同時に満たすことが求められる。そのために組成は多元化しプロセス条件も制限されている。このような状況下で新しい機能性材料開発を加速するためには、これまでにはない方法が必要である。NIMSではデータ駆動型手法を使って仮想空間で材料開発を進めてきた。ここでは、それを拡張して、自動計算と機械学習などのデータ駆動型手法を使って対象とする材料探索空間を拡張し、その中から有望な領域についてハイスループット合成・評価で実データを蓄積し、さらに次の計算・実験をデザインする。この材料探索ループを回すことで自律型材料探索の手法の開発をその有効性を実証する。

      新規性・独創性

      第一原理計算の自動化による材料探索空間の拡張とデータベース作成
      ハイスループット合成・評価条件の自動取得とデータベース化
      機械学習・ベイズ最適化による自律実験デザイン
      自律的材料探索手法の開発(Discovery Loop)
      これまでより100倍効率的な材料開発

      内容

      image

      第一原理計算の自動化で多元系金属間化合物であるハイエントロピー合金の組成と磁化特性、電気特性を含む各種特性を計算しデータベース化した。ここでは開発したアルゴリズムを使い自律的に構成元素を選択しFCCとBCCの結晶構造を仮定した場合の各種特性が自動計算される。このデータベースを使い、求める特性の材料の組成を機械学習で求めた。この中から有望な組成と構成元素をスパッタ法を使ったハイスループット合成で実際に作製し、各種計測装置で磁化特性や電気伝導性を計測した。自動計算とハイスループット合成条件、各種計測結果のデータはサーバーに蓄積され、機械学習やベイズ最適化で次の探索すべき材料空間を求めた。この過程を繰り返すことで求める電気抵抗を示す4元系ハイエントロピー合金を見つけることができた。今後は、一連の作業を自動化することで自律的材料探索が可能になると期待される。この方法は半導体関連材料や機能性薄膜材料などの開発に適用できると期待される。

      まとめ

      自動計算による材料探査空間の拡張、ハイスループット実験による実空間材料探索、データ駆動型手法による材料予測が新材料探索に有効であることを実証した。これからの材料開発は多元化すると同時に高機能化が求められ、材料探索空間は拡大する。この社会的要求にたいして、この方法は次世代半導体材料開発,機能性材料開発などに展開できると期待される。

      この機能は所内限定です。
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