- Address
- 305-0047 茨城県つくば市千現1-2-1 [アクセス]
外部併任先
- 中央大学 大学院理工学研究科 客員教授
研究内容
- Keywords
コロイド合成・ナノ粒子インク・表面化学・ナノバイオ・発光素子・フォトダイオード
出版物2004年以降のNIMS所属における研究成果や出版物を表示しています。
論文
- Naoto Shirahata, Jin Nakamura, Jun-ichi Inoue, Batu Ghosh, Kazuhiro Nemoto, Yoshihiro Nemoto, Masaki Takeguchi, Yoshitake Masuda, Masahiko Tanaka, Geoffrey A. Ozin. Emerging Atomic Energy Levels in Zero-Dimensional Silicon Quantum Dots. Nano Letters. 20 [3] (2020) 1491-1498 10.1021/acs.nanolett.9b03157
- Batu Ghosh, Naoto Shirahata. Influence of Oxidation on Temperature-Dependent Photoluminescence Properties of Hydrogen-Terminated Silicon Nanocrystals. Crystals. 10 [3] (2020) 143 10.3390/cryst10030143 Open Access
書籍
- 白幡 直人. 水平連携型オープンイノベーションの最前線. コロイドおよび界面科学部会, 2021, 11.
- SHIRAHATA, Naoto. Nanoparticle Biomarkers Adapted for Near-Infrared Fluorescence Imaging. NIMS Monograph: System-Materials Nanoarchitectonics. Springer, 2022, 24.
- 白幡 直人. 科学/技術奨励賞:受賞者に聞く思い出と期待. 公益社団法人日本化学会コロイドおよび界面化学部会, 2018
会議録
- Naoto Shirahata. Emission Color Tuning of Ge Nanoparticles in the Ranging from UV through Visible to near-IR. 2013 MRS Spring Meeting proceedings. (2013) 99999 10.1557/opl.2013.1020
- 白幡 直人. ゲルマニウムナノ粒子の発光色制御技術. 第77回 レーザ加工学会講演論文集. (2012) 139-142
- Naoto Shirahata. A New Family of Light Emitting Si Nanoparticles. MATERIALS RESEARCH SOCIETY SYMPOSIUM PROCEEDINGS. (2012) 1-7 10.1557/opl.2012.1058
口頭発表
- SHIRAHATA, Naoto. Colloidal Synthesis of RoHS Compliant Quantum Dots for Optical Applications. World PM2024 Powder Metallurgy World Congress & Exhibition. 2024 招待講演 Open Access
- 根本 一宏, チャタジー スバスリ, 白幡 直人. コロイド状InSb量子ドットの配位子交換によるSWIRフォトダイオードの特性増強. 第75回コロイドおよび界面化学討論会. 2024
- 根本 一宏, 白幡 直人. アミノホスフィンを用いたコロイド状InP1-xSbx量子ドットの合成. 第75回コロイドおよび界面化学討論会. 2024
その他の文献
- 白幡 直人. 研究室紹介 . C & I Commun. (2019) 41-43
- 白幡 直人. シリコン量子ドット:単分子による発光増強. C&I commun. [4] (2018) 38-40
- 白幡 直人. 特集 ハイブリッド材料の新潮流. Ceramics Japan. 57 [2] (2022) 56-57
所属学会
日本化学会, 日本セラミックス協会, 粉体粉末冶金協会
受賞履歴
- 日本化学会コロイド及び界面科学部会科学奨励賞(2009), コニカミノルタ画像科学奨励賞(2010), JCerSJ 優秀論文賞(2010) ()
ナノアーキテクトニクス材料研究センター
発光/受光波長を広帯域で変調できる微粒子の合成と応用
新物質創製,電界発光,光電変換,光熱変換,蛍光標識材料,モニター粒子,ハイパーサーミア
概要
「光」の工学的な活用が進み、電界発光、光電変換や光熱変換を利用した材料の活躍の場が広がっている。最近では、受光や発光特性に対し精緻な波長選択性が要求されるケースが増えている。我々は、受光/発光を担う活物質の合成に取り組んでいる。具体的には、湿式合成を基盤にして、前駆体工学にドーピング技術とリガンド工学を巧みに組み合わせることで、紫外-可視-短波赤外の広帯域における任意の波長で発光/受光特性を示す微粒子を開発している。そして、それら微粒子を活物質に具備する発光ダイオード、フォトダイオードなどの光エレクトロニクス素子や医療診断に貢献する水溶性微粒子の創製を進めている。
新規性・独創性
● カドミウムや鉛など環境・人体に対し毒性の高い元素を含まない微粒子
● 300-1600nm波長域において任意の波長の光を選択的に受光/発光する微粒子
● 外部から照射した光を効率良く熱に変換する水溶性/油溶性微粒子
● 光起電力型フォトダイオード
● 発光色可変発光ダイオード
内容
左図に我々の研究の進め方を示している。具体的には、前駆体工学と計算科学を駆使しコロイダル結晶を合成する。所望の発熱・受光・発光特性を得るためにドーピング技術と欠陥エンジニアリングを巧みに使いこなし機能の発現・増強を図り、一方、光学スペクトル特性の均質化は微粒子のサイズ制御で達成する(中段上図)。合成したコロイダルインクから素子の作製を行っている。例示すると、波長可変発光ダイオード、光起電力型近赤外フォトダイオード、そしてバイオイメージングマーカー、フォトサーマルセラピー粒子である(右図参照)。オプトエレクトロニクス応用に向けては、IV族、III-V族の半導体量子ドットや非鉛系ペロブスカイト結晶の微粒子を合成し、サイズやドーパントによりバンドギャップを制御、表面配位子による無輻射失活の抑制から高量子収率で発光/受光する微粒子を調製している。さらに成膜し、デバイスのプロトタイプを製作している。医療診断用材料の創製に向けては、微粒子表面を改質することで水溶性を付与、標的細胞への選択性を高める表面制御技術の開発を進めている。さらに微粒子が示す光熱変換特性を活用したナノセラピー技術への開拓にも取り組んでいる。
まとめ
近年、急速に進歩しているプリンタブルテクノロジーと相性の良い受光/発光無機コロイダルインクを合成開発している。合成対象は、資源性に富み、環境や人体に対し毒性が低い元素で構成される無機結晶微粒子であり、結晶の構造を精密制御することで、蛍光特性・電界発光・光電変換・光熱変換特性の増強を実現してきた。さらに、優れた光学特性をもたらす学理を解明することで、新奇な光学特性を示す新物質創製へつなげたいと研究を進めている。