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応用物理学会

Research Center for Materials Nanoarchitectonics (MANA)
Title

分子機能を活用した電子デバイスの開発

Keywords

有機エレクトロニクス,トランジスタ,メモリ,ヘテロ接合,量子効果,真空成膜技術

Overview

現在の有機エレクトロニクスでは、分子材料の持つ軽量性、柔軟性、簡易な成膜性を活かしたフレキシブルデバイスの開発が中心となっている。しかしながら、有機分子は、分子設計により制御可能な離散的なエネルギー準位を持ち、優れた量子マテリアルとして機能する。我々は、デバイス開発における一つの方向性として、この有機分子の持つ量子マテリアルとしての機能を活かした電子デバイスの開発を進めている。有機pn接合を利用したヘテロ接合トランジスタや分子を量子ドットに用いた量子効果トランジスタは、その代表例である。このように従来の有機デバイスの開発指針とは一線を画す新しい切り口から有機集積回路の高性能化に寄与したいと考えている。

Novelty and originality

分子機能を活かしたトランジスタやメモリの開発。従来の有機デバイスとは異なる新しい動作原理に基づくデバイス開発を推進。
有機ヘテロ接合トランジスタを利用した再構成可能論理回路や多値ロジックインメモリの開発およびオペランド計測手法によるトランジスタのキャリア伝導機構解析。
機能性有機分子を量子ドットに用いた縦型トランジスタの開発。ナノギャップ電極やナノプローブを用いてしか観測できなかった少数分子を流れるトンネル伝導をシリコントランジスタで実現。高集積可能な分子デバイスの開発に期待。

Details

image

分子機能を活かした電子デバイスとして有機ヘテロ接合トランジスタおよび分子を用いた量子効果トランジスタの開発に取り組んでいる。有機pn接合をチャネル内に持つヘテロ接合トランジスタでは、室温で3桁に渡るドレイン電流の増減現象を観測し、多値論理回路や再構成可能論理回路へ応用できることを実証した。微細化だけに依存しない有機集積回路の高性能化が期待される。また、分子を量子ドットに用いた量子効果トランジスタでは、C60を始め様々な機能性分子を壊すことなくシリコントランジスタに集積する技術を確立し、分子の離散準位を反映したトンネル電流の観測とゲート電圧制御に成功している。今後、高集積可能な分子デバイスの実現が期待される。

Summary

現在の有機デバイスの開発指針とは異なる新しいアイディアを提案し、分子固有の機能を活かしたデバイス開発を推進。
有機ヘテロ接合トランジスタを利用した多値論理回路や多値ロジックインメモリ、再構成可能論理回路を実証。今後、実用化に向けて低電圧化が課題。
分子を量子ドットに用いた量子効果トランジスタを提案し、分子軌道を反映したトンネル電流を観測。今後、室温での安定動作が鍵。

この機能は所内限定です。
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