Anomalous upper critical field in the quasicrystal superconductor Ta1.6Te
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論文紹介
準結晶超伝導体Ta1.6Te(Tc ~ 1 K)の上部臨界磁場を絶対温度0.04度まで測定した。低温で飽和する通常の振る舞いとは異なり、上部臨界磁場は0.04度の超低温まで温度低下に伴い直線的に増大した。絶対零度における上部臨界磁場の値は、通常であれば電子スピンのエネルギーにより超伝導が破れると考えられるパウリリミットを2倍以上凌駕することを発見した。これらは準結晶における超伝導の特異性を示すと考えられが、その起源には超伝導ギャップの非一様性とスピン軌道結合が重要な役割を果たしていると議論した。
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作成時刻: 2024-07-22 03:12:38 +0900更新時刻: 2024-08-23 04:29:59 +0900