HOME > Profile > SAKAI, Nobuyuki
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- 305-0044 1-1 Namiki Tsukuba Ibaraki JAPAN [Access]
Accepting Students
Research
PublicationsNIMS affiliated publications since 2004.
Research papers
- 坂井伸行, 佐々木高義. 酸化物ナノシートの合成とヘテロ積層による光誘起親水化特性の高活性化. 触媒. 66 [1] (2024) 2-6
- Takaaki Taniguchi, Leanddas Nurdiwijayanto, Nobuyuki Sakai, Hong Pang, Renzhi Ma, Hiroki Nishijima, Takayoshi Sasaki. Construction of Active and Stable Photoelectrodes via Complementary Coupling of Two-Dimensional Narrow- and Wide-Bandgap Nanosheets. Chemistry of Materials. 36 [15] (2024) 7252-7262 10.1021/acs.chemmater.4c01054
- Chenhui Wang, Nobuyuki Sakai, Yasuo Ebina, Takayuki Kikuchi, Justyna Grzybek, Wieslaw J. Roth, Barbara Gil, Renzhi Ma, Takayoshi Sasaki. Construction of Hierarchical Films via Layer‐by‐Layer Assembly of Exfoliated Unilamellar Zeolite Nanosheets. Small. 20 [27] (2024) 2308293 10.1002/smll.202308293 Open Access
Books
- 坂井 伸行, 佐々木 高義. 酸化物ナノシートの階層的集積による機能性ナノ構造材料の創製. 半導体・磁性体・電池の固/固界面制御と接合・積層技術. S&T出版, 2024, 218-226.
- 坂井 伸行, 橋本和仁. 光誘起超親水化現象の反応機構. 光触媒〜基礎・材料開発・応用〜(エヌ・ティー・エス社出版). , 2005, 112-119.
- 坂井 伸行. ナノシートの電気化学および光電気化学特性. 無機ナノシートの科学と応用(シーエムシー出版). , 2005, 302-309.
Presentations
- KIKUCHI, Takayuki, EBINA, Yasuo, SAKAI, Nobuyuki, 菅原 義之, MA, Renzhi, SASAKI, Takayoshi. Preparation of nanosheets with different lateral sizes and study on the structural color of their aqueous dispersion. Joint Workshop LANL/NIMS Quantum and Functional Materials and MANA International Symposium 2024. 2024
- VESELY, Ondrej, SAKAI, Nobuyuki, SASAKI, Takayoshi. 2D Zeolite Nanosheets: Exfoliation and Deposition as a Thin Layer. Joint Workshop LANL/NIMS Quantum and Functional Materials and MANA International Symposium 2024. 2024
- SAKAI, Nobuyuki, SASAKI, Takayoshi. Synthesis, Arrangement, and Applications of 2D Oxide Nanosheets. PRiME 2024. 2024 Invited
Misc
- 坂井 伸行, 福田 勝利, 海老名 保男, 佐々木 高義, 谷口 貴章. 面内X線回折測定によるRuO2ナノシートの熱安定性評価. Photon Factory Activity Report 2023. 41 (2024) 10
- 坂井 伸行, 福田 勝利, 海老名 保男, 佐々木 高義, 谷口 貴章. コバルトをドープした酸化ルテニウムナノシートの結晶構造解析. Photon Factory Activity Report 2023. 41 (2024) 65
- 坂井 伸行, 柏 明軍, 福田 勝利, 海老名 保男, 佐々木 高義, 馬 仁志. 面内XRD測定による希土類水酸化物ナノシートの結晶構造解析. Photon Factory Activity Report 2021. 39 (2022) 22
Published patent applications
Society memberships
日本化学会, 電気化学会
Research Center for Materials Nanoarchitectonics (MANA)
ナノシートの精密集積と二次加工による機能材料の創製
酸化物ナノシート,スピンコート,切断,触媒,エネルギー変換・貯蔵
Overview
層状金属酸化物の単層剥離により得られる酸化物ナノシートは、厚みが1 nm程度である一方、横方向には厚みの数百倍から数十万倍の広がりを持つ二次元結晶である。その二次元性に基づき、組成や構造によりさまざまな魅力的な特性を示す。ナノシートはコロイド溶液として得られ、基板上に単層または多層で配列したり、バルクスケールの再積層体を構築したりすることができる。本研究では、基板上にナノシートを精密に配列する手法の確立や、異なるナノシートの交互積層による新奇物性の発現や特性向上を目指している。その過程で、凹凸のある基板表面への吸着によりナノシートが切断されることを発見し、二次加工によるナノシートの高機能化につながると期待している。
Novelty and originality
● 層状酸化物をソフト化学的に剥離することで、すべて単層のナノシートが分散したコロイド溶液を作製する手法が確立されている。
● 100種類以上の酸化物ナノシートが合成されており、組成や構造に応じてさまざまな魅力的な特性を示す。
● 溶液プロセスによりナノシートをさまざまに集積、集合、形態制御することができる。
● 基板上に異なるナノシートを交互積層することができ、個々のナノシートにはない優れた特性が得られる。
● 2種類のナノシートを自己組織化的にバルクスケールで交互積層でき、電極材料として優れた特性を示す。
Details
基板上にナノシート分散液を適切な条件でスピンコートするとナノシートが単層で稠密配列するメカニズムについて、さまざまな回転速度においてナノシートが基板表面にどのように堆積するのかを顕微鏡観察により体系的に調べた。その結果、スピンコート中にナノシートが気液界面において単層で稠密に配列し、それが溶媒の蒸発に伴って基板表面に転写されることがわかった。また、堆積状態と回転速度の関係を明らかにし、基板表面全体で単層稠密配列が達成される条件を予測する方法を見出した。さらに、スピンコートを繰り返すことによりナノシートの多層膜や異種ナノシートのヘテロ膜を基板上に形成できた。異種ナノシート間の相互作用に基づく新奇特性の探索に資することができる。
気液界面に展開したナノシートが凹凸基板に吸着する過程で自発的に切断されることを発見した。吸着過程において、ナノシートは基板の表面形状に追従しようとするが、ナノシートの面積は凹凸基板の実面積より小さいため、吸着の進行に伴い分子間力に基づく引張応力がナノシートの面内方向に生じる。分子間力はナノシートの吸着面積に比例し、切断が必要な化学結合の数はナノシートの横サイズに比例するため、二次元異方性が高いナノシートでは引張応力がナノシートの切断に必要なエネルギーを上回り、結合数が比較的少ない結晶格子基本軸に沿ってナノシートが切断される。切断や穿孔などナノシートを二次加工することはデバイス作製や特性向上において重要な技術である。
Summary
● スピンコート法によりナノシートが基板表面全体を隙間なく単層で配列する製膜条件を導くためのガイドラインを明らかにした。
● ナノシートと基板の間に働くファンデルワールス力を利用して、ナノシートをその結晶格子基本軸に沿って切断する手法を開発した。
● 今後、切断されたナノシートのマニピュレーションによるデバイス作製や特性評価について検討する。