- Address
- 305-0044 茨城県つくば市並木1-1 [アクセス]
研究内容
出版物2004年以降のNIMS所属における研究成果や出版物を表示しています。
論文
- Mandeep K. Chahal, Masato Sumita, Jan Labuta, Daniel T. Payne, Jonathan P. Hill, Yusuke Yamauchi, Takashi Nakanishi, Takeshi Tanaka, Hiromichi Kataura, Kenji Koga, Hiroyuki Miyamura, Yoshihiro Kon, Dachao Hong, Shinsuke Ishihara. Selective Detection of Toxic C1 Chemicals Using a Hydroxylamine-Based Chemiresistive Sensor Array. ACS Sensors. 8 [4] (2023) 1585-1592 10.1021/acssensors.2c02720
- Shinsuke Ishihara, Nobuo Iyi. Controlled release of H2S and NO gases through CO2-stimulated anion exchange. Nature Communications. 11 [1] (2020) 453 10.1038/s41467-019-14270-3 Open Access
- Shinsuke Ishihara, Joseph M. Azzarelli, Markrete Krikorian, Timothy M. Swager. Ultratrace Detection of Toxic Chemicals: Triggered Disassembly of Supramolecular Nanotube Wrappers. Journal of the American Chemical Society. 138 [26] (2016) 8221-8227 10.1021/jacs.6b03869
書籍
- ISHIHARA, Shinsuke. Portable Toxic Gas Sensors Based on Functionalized Carbon Nanotubes. System-Materials Nanoarchitectonics, NIMS Monographs. Springer, 2022, 7.
- 石原 伸輔. カーボンナノチューブを超分子ポリマーで被覆した有毒ガスセンサ材料の開発. 技術情報協会, 2019
- S. Ishihara, J. Labuta. Nanoarchitectonics Towards Smart Chemical Sensing. Supra-materials Nanoarchitectonics. Elsevier, 2016, 265-277. 10.1016/b978-0-323-37829-1.00012-2
会議録
- Shinsuke Ishihara, Noriko Shisa, Yougui Huang, Mikio Asai, Katsuhiko Ariga. Colorimetric Sensor for Facile Identification of Methanol-Containing Gasoline. SAE TECHNICAL PAPERS. (2017) 10.4271/2017-01-1288
口頭発表
- ISHIHARA, Shinsuke. Catalytic sensing of ethylene and methanol using SWCNT resistor. Catalysis and Sensing 2024 at NIMS (CASE24@NIMS). 2024 招待講演
- 石原 伸輔, 井伊 伸夫. 肺高血圧・呼吸不全治療の革新に向けた 小型NO吸入器の開発. 革新的医療技術創出拠点 令和5年度成果報告会. 2024
- 石原 伸輔. 分⼦認識を⽤いた機能材料創製 〜センシングから医療まで〜. 第16 回超分⼦若⼿懇談会. 2024 招待講演
その他の文献
- 石原 伸輔, 井伊 伸夫. 大気に触れるとH2S やNOを徐放する固体材料. Ceramics Japan. (2020) 318
- Kazuyoshi Takimoto, ISHIHARA, Shinsuke, LABUTA, Jan, Václav Březina, PAYNE, Daniel Tony, HILL, Jonathan, ARIGA, Katsuhiko, Masato Sumita, Hisako Sato, Shigeki Mori. Enantiomeric excess dependent splitting of NMR signal through co-ligand dynamic exchange in a coordination complex. ChemRxiv. (2020) 1-51
- Shinsuke Ishihara, Nobuo Iyi. Controlled Release of H2S and NO through Air-Stimulated Anion Exchange. ChemRxiv. (2019) 1-38 10.26434/chemrxiv.8798174.v1
公開特許出願
- NMR用キラルシフト剤、および、それを用いた光学純度を決定する方法 (2015)
- 層状複水酸化物を用いたアクチュエータおよびその制御方法 (2013)
- ナノ単結晶板材集積触媒 (2013)
所属学会
高分子学会, 日本化学会
ナノアーキテクトニクス材料研究センター
ガスのセンシングと徐放材料
超分子,有機無機ハイブリッド,分子認識,ガスセンサ,カーボンナノチューブ,層状複水酸化物,一酸化窒素,硫化水素
概要
ガス分子を高度に制御することができれば、様々な応用が期待できる。本研究では、超分子化学や有機無機ハイブリッドに基づいて、ガスを精密に検出/徐放できる新規材料の開発を進めている。カーボンナノチューブに超分子ポリマーやフロー合成、触媒反応などを融合した独自の小型センサはホルムアルデヒド・エチレン・アセチルコリンエステラーゼ阻害ガスなどを高感度かつ高選択的に検出できる。一方で、層状複水酸化物の特異的なアニオン交換能に着目し、水蒸気や二酸化炭素を刺激として、抗炎症・血管拡張作用などを有する硫化水素・一酸化窒素などの生理活性ガスを安全かつ簡便に徐放する材料を開発し、医療応用に向けた取り組みを進めている。
新規性・独創性
● サブppmのガスを検出可能
● アルコール、アルデヒド、アルケンなどを精密に識別
● NOやH2Sなどの生理活性ガスを簡便かつ安全に徐放
内容
超分子ポリマーを用いてカーボンナノチューブ (CNT) を被覆し、求電子性の有毒ガスに曝されると導電性が大きく上昇するセンサ材料を開発した。超分子ポリマーの連結部位は、有毒ガスに曝されると選択的に切断されるように設計してあり、有毒ガスによって被覆が破壊されると、CNT本来の高い導電性が復活する設計となっている。これにより、市販の電気抵抗計で有毒ガスを簡単に検知できる。他にも、ヒドロキシルアミンとアルデヒド類の縮合反応をフロー系に組み込んだアルデヒドセンサや、植物熟成ホルモンであるエチレンをPd触媒によってアセトアルデヒドへと変換してから検知するセンサなどの開発を行った。化学反応を積極的に組み込むことによって高感度かつ高選択的な検出が実現できる。
一方、層状複水酸化物の特異的なアニオン交換能に着目し、水蒸気や二酸化炭素を刺激として、抗炎症・血管拡張作用などを有する硫化水素・一酸化窒素などの生理活性ガスを安全かつ簡便に徐放する材料を開発した。現在、医療応用に向けた取り組みを進めている。
まとめ
超分子化学や有機無機ハイブリッドを用いて、ガスを精密に検出/徐放できる新規材料を創製した。
アプリケーションに応じた材料やシステムの最適化と量産化が今後の課題である。