On-Surface Synthesis of Polyene-Linked Porphyrin Cooligomer
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論文紹介
半導体の機能的な分子ユニットが金属的な分子ワイヤーで接合されているナノ構造体は、将来の分子ナノエレクトロニクスにおいて重要な構成部品と考えられます。しかし、このように異なる分子が繋がったブロックコオリゴマーを表面上で合成することは困難でした。本研究では、Cu(111)およびCu(110)上で大きなπ共役分子システムの[18]-ポリエンで連結されたZn-ポルフィリンであるコオリゴマーの合成を実現しました。まず、Zn-ポルフィリンの5,15-メソ位に導入したノニル基(-C9H19)を加熱による脱水素化させ、アルケニル基(-C9H10)に変換しました。更に高温で加熱することで末端のCH2基のホモカップリングさせ、拡張された[18]-ポリエンで連結されたポルフィリンコオリゴマーの合成に成功しました。この新奇表面反応は、複雑な炭素ナノ構造を表面上で製作するためのアプローチを提供します。
図. (a) [18]-ポリエン結合ポルフィリン共重合体を合成するための化学反応経路。(b) 高分解能走査型トンネル顕微鏡画像。
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作成時刻: 2024-06-04 03:13:09 +0900 更新時刻: 2025-04-20 07:22:54 +0900