- Address
- 305-0044 茨城県つくば市並木1-1 [アクセス]
研究内容
- Keywords
Organic semiconductor devices, Printed Electronics, OFET, OTFT
出版物2004年以降のNIMS所属における研究成果や出版物を表示しています。
公開特許出願
所属学会
応用物理学会
高分子・バイオ材料研究センター
プリンテッドエレクトロニクスの研究
プリンテッドエレクトロニクス,フレキシブルエレクトロニクス,有機半導体,薄膜トランジスタ
概要
金属や半導体をインク化し、塗布・印刷プロセスによって電子回路を描く「プリンテッドエレクトロニクス」を基盤とし、自己組織化やめっきを用いた様々な製造技術や、太陽電池やセンサといった応用素子まで、幅広い研究を行っている。社会に実装することを目的としているため、単なる学術研究にとどまらず、社会のニーズに合わせた開発と、株式会社プリウェイズを通したビジネス構築を目指している。
新規性・独創性
● 低温による金属配線の印刷を可能とする新規金属インク
● 酸化に強い銅インク
● サブミクロンスケールの印刷配線を形成する微細プリンテッドエレクトロニクス技術
● プリンテッド技術で作製する薄膜トランジスタやセンサ素子
● NIMS発ベンチャー企業による社会実装
内容
NIMSでは、印刷・塗布プロセスによって電子デバイスや回路を形成するプリンテッドエレクトロニクスの研究開発を行っている。特に、材料から印刷プロセス、およびアプリケーションまで一貫した開発を行っていることが特徴である。これまでに、新たな塗布型金属材料として、室温導電性を有する金属ナノ粒子インクと、大気安定性を有する銅錯体インクの開発を行った。さらに、表面に微細な極性・無極性パターンを施すことで、線幅 0.6 μmが可能な微細印刷技術を開発した。加えて、全印刷プロセスによる薄膜トランジスタの形成に早くから成功しており、現在では全印刷トランジスタ素子の動作電圧を1 Vまで低減することに成功している。これらの技術を利用して、印刷で大量に形成できるセンサ素子といったアプリケーション開発を行っている。これらの成果は、NIMS発ベンチャー企業である株式会社プリウェイズを通して、社会実装が進んでいる。
まとめ
これまでにプリンテッドエレクトロニクスに関する様々な技術を開発し、低温化や低コスト化、微細化を大きく進展させてきた。株式会社プリウェイズと連携し、Society5.0で実装されるフレキシブル素子やセンサ、アクチュエータといった次世代デバイス向けの製造技術をさらに発展させていく。