HOME > Profile > WAKAHARA, Takatsugu
- Address
- 305-0044 1-1 Namiki Tsukuba Ibaraki JAPAN [Access]
Research
- Keywords
フラーレン、ナノチューブ、光電変換
PublicationsNIMS affiliated publications since 2004.
Published patent applications
- 超伝導フラーレンナノ材料及びその製造方法 (2013)
- フラーレン超伝導線材の製造方法 (2017)
- 複合体、その製造方法、それを用いた触媒、および、ガスセンサ (2021)
Society memberships
日本化学会, American Chemical Society
Research Center for Macromolecules and Biomaterials
機能性ナノ共結晶の創製:組み合わせによる新機能の発現
ナノ共結晶,有機半導体,有機導電体,光応答,近赤外,電界効果トランジスタ,フォトトランジスタ,ambipolar,ドナー,アクセプター,電荷移動
Overview
機能性共結晶は複数の分子の組み合わせで新機能を発現することが可能な新しい材料群である。以前は、創薬分野や光学材料などの分野で主に研究が行われてきたが、2012年に両極性を示す有機半導体としての有用性を我々が示して以降、電子材料だけでなく、磁性材料や光触媒などとして盛んに研究されるようになった。通常新規の機能性分子の合成には多大な労力と時間が必要であるが、本研究では、既存の分子を組み合わせるだけで機能の向上や新規機能の発現が期待できる。これまでに本研究では、分子の組み合わせにより両極性を示す有機半導体ナノ共結晶や、近赤外応答性ナノ共結晶、加熱により半導体特性を変化させる有機半導体ナノ共結晶などを創出している。
Novelty and originality
● 複数の異なる機能を有する分子を組み合わせることで機能向上や新機能の発現
● 複雑な有機合成を用いない有機機能性材料の開発
● 既存の材料の再利用
● 機能性ナノ共結晶を用いたナノデバイスの作製
Details
新しい機能性有機材料の開発には多大な労力と時間が必要であるが、本研究では複雑な有機合成を用いず、既存の材料を組み合わせ、ナノ共結晶とすることで機能の向上や新機能の発現を目指している。現在では、本研究を用いた両極性の有機半導体ナノ共結晶の報告がきっかけとなり、電子材料だけでなく磁性材料や光触媒などの様々な分野での研究が進められている。本研究では新しい有機半導体や有機導電体の開発を行い、有機トランジスタや光電変換素子、光センサーなどへの応用を目指している。フレキシブルでプリンタブルな有機電子材料は今後ますます重要になると期待され、本研究による迅速で低コストな有機材料開発法の確立が望まれる。今後、より迅速な開発のためデータ科学との連携によるデータ駆動型への展開を目指す。
Summary
● 複数の異なる機能を有する分子を組み合わせることで新しい有機半導体ナノ共結晶を開発
● 有機合成を必要せず、既存の材料を再利用することで低コストで迅速な材料開発
● より迅速な開発を目指し、データ駆動型へ