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Research

Keywords

パイ電子系、ナノエレクトロニクス、電流注入

Society memberships

応用物理学会

Research Center for Materials Nanoarchitectonics (MANA)
Title

2次元薄膜半導体の開発

Keywords

2次元半導体,電気伝導,トランジスタ,スパッタ,原子層堆積(ALD),素子作製,電気伝導,電流注入

Overview

薄膜トランジスタの研究として、応用用途に応じた原料開拓や成膜法開発、ならびに電気伝導特性の評価を行っている。成膜は、スパッタ、塗布、原子層堆積(ALD)で、n型とp型の超薄膜半導体を開発している。現在の課題は、加熱温度上限に合わせた製法探索や電極金属選定などである。特に、プロセス温度低減要求に応えるために、ALDで原子層毎の積層による半導体膜の形成や元素ドープでの特性制御を試みている。

Novelty and originality

従来材料では400-600℃行程が不可欠であったが、独自原料や独自酸化法の適応によって、200℃以下で無機系薄膜トランジスタを作れるようになった。
超薄膜化とドーピングで、伝導特性を制御。
1-5nm厚の半導体薄膜(n型、p型)を用いたトランジスタ構造を形成。
伝導機能の解析、端子電流注入機構の解析。
伝導特性の解析結果を基として、成膜行程へフィードバック。

Details

image

酸化膜トランジスタの電気伝導特性の不安定性(=低信頼性)要因が、酸素欠損の不安定性にあることを特定し、酸素結合解離エネルギーが高い元素を添加することで制御できることを見出した。一般には、薄膜の作り易さや移動度などを重視して材料選定が行われるが、信頼性の低さが問題となる。我々は、元来移動度が高い酸化インジウム膜を基材として、添加元素と添加量の調整をスパッタ成膜で行って、素子信頼性を大きく改善させた。低温プロセスが可能となるALD成膜で、酸素結合解離エネルギーが高い炭素を調整して残留させることが出来るようになり、5nm厚程度の超薄膜でも信頼性の高いトランジスタが出来るようになった。なお、独自のALDプリカーサを使用し、成膜構成にも独自の工夫をしている。電流注入機構解析に基づく電極金属の選定によって、素子抵抗の低減も信頼性向上に有用である。

Summary

酸化膜半導体の材料や素子の開発だけでなく、グラフェンやカルコゲナイド系半導体でもトランジスタ構造を造り電気特性評価を行ってきた。多型膜破片やナノ細線等でも素子を作製した。現時点では、酸化膜厚をさらに薄くした1-5 nm厚超薄膜での特性制御を試み、原子スケール制御の超薄膜n型p型を模索している。

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