- Address
- 305-0044 茨城県つくば市並木1-1 [アクセス]
研究内容
- Keywords
ナノコンポジット、層状珪酸塩、モルフォロジー
出版物2004年以降のNIMS所属における研究成果や出版物を表示しています。
所属学会
高分子学会, 日本化学会, 日本粘土学会
電子・光機能材料研究センター
資源循環型高機能複合材料の開発
粘土鉱物,バイオマス,ナノコンポジット,複合材料,吸着,リサイクル,資源循環
概要
● “ありふれた素材”(天然鉱物やバイオマスなど)を活用してその隠れた特性を有効利用した機能性材料の開発
● 石化系プラスチック代替となるリグニン配合熱可塑性プラスチック複合材料を溶融混練法で製造
● 粘土改質、および複合化技術開発による機能性粘土バイオポリマーナノコンポジット:強度―靭性向上とリサイクル性の付与
● 多様な強化フィラーの設計技術構築:鉱物合成、表面処理、高次構造解析による高機能化
● 繊維表面への層状複水酸化物(LDH)担持合成や薔薇状LDH粒子合成による資源回収用吸着フィルター、カラム充填剤の開発
新規性・独創性
● バイオマスの欠点を克服するため、フィラー強化系複合材料の製造技術に取り組む
● 石化系プラスチックに代替する熱可塑性リグニン系プラスチック材料を開発
● バイオポリマーの欠点である力学特性をナノコンポジット技術で「剛性」、「強度」および「靭性」の向上に成功
● ナノチューブ状粘土鉱物の合成、天然雲母の膨潤性付与、廃棄資源からの鉱物合成など“ありふれた素材”を活用する技術開発
● 環境浄化、資源回収のための吸着材料を開発、プラスチックにバイオマス度向上とリサイクル性を付与
内容
● (左上)PP/リグニン複合系の機械的性質を向上させるため、特にフィラーを重視したアプローチで、界面強化による相乗効果を発揮させる
● (左上)このコンポジットは、リグニンの抗酸化効果によって耐光性や熱老化性に優れ、材料の寿命延長やリサイクル性の向上が期待できる
● (左下)目的志向で様々な無機化合物の合成・改質、有機物および高分子の合成・改質、それらの応用技術の開発に取り組んでいる
● (右上)上に示すように粘土-バイオポリマーナノコンポジットにおいて、剛性、強度及び靭性すべてを改善している
● (右下)粘土/繊維複合フィルターや粘土粒子カラムなどの使いやすい環境浄化材料など環境浄化と資源回収に資する材料開発
まとめ
粘土鉱物など鉱物資源を高性能プラスチック強化フィラーや高選択性吸着剤など機能性材料に変身可能です。さらに強化フィラー/バイオマス素材界面とその高次構造を制御した複合材料設計により石化系プラスチック代替の材料開発を実現させます。成形加工性、リサイクル性などの製品価値を高めることで資源循環型の環境調和材料への転換が図れます。