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研究内容

Keywords

アパタイトセラミックス、ヨウ素129、地層処分

出版物2004年以降のNIMS所属における研究成果や出版物を表示しています。

口頭発表
    その他の文献
      高分子・バイオ材料研究センター
      タイトル

      アパタイトを利用した放射性廃棄物の固定

      キーワード

      アパタイトセラミックス,ヨウ素129,地層処分

      概要

      核廃棄物の中には、半減期が長く、地層処分した場合に人工・天然バリアに対する収着性が低い放射性核種が存在し、これらを固定化して長期間にわたり放出をコントロールするための新しい技術が必要である。そこで、溶解度が低く、物理・化学的に安定なアパタイト系化合物に注目し、これを放射性廃棄物の固定材料として応用するための研究を行った。

      新規性・独創性

      放射性核種としてヨウ素129(半減期1570万年)を想定
      ヨウ素吸着ゼオライトとリン酸カルシウムアパタイトの複合焼結、アパタイト構造中に直接ヨウ素を導入した「ヨウ素アパタイト」の合成などを試みる。
      複合焼結では、ゼオライト表面を水酸アパタイトで被覆し、ゼオライトとアパタイトの焼結親和性を高める。
      ヨウ素アパタイトの合成では、メカノケミカル反応の利用で反応温度の低下を図る。

      内容

      image

      ゼオライト/アパタイト複合焼結体(図上段):ヨウ素吸着担持剤として用いるゼオライト粒子の表面を水酸アパタイトでコーティングするため、ゼオライト中にCaイオンを導入した後にリン酸イオンと反応させるという手法について検討した。
      ヨウ素アパタイト焼結体(図下段):ヨウ素を構造中に含むアパタイトとしては、バナジン酸鉛系のヨウ素アパタイト(Pb10(VO4)6I2)が有望であるが、通常その合成には高温条件が必要であり、その際のヨウ素の脱離が問題となる。ここでは、メカノケミカル処理による反応温度の低下を図った。

      まとめ

      ゼオライト/アパタイト複合焼結体では、被覆処理により、加熱時におけるヨウ素の保持能が向上する効果が認められた。
      ヨウ素アパタイトについては、模擬地下水に浸漬してヨウ素の浸出挙動を調べた結果、試料表面にバナジン酸鉛水酸アパタイト(Pb10(VO4)6(OH)2)の層が生じ、内部のヨウ素を封じ込める効果を示した。

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