HOME > Profile > SHIRAHATA, Naoto
- Address
- 305-0047 1-2-1 Sengen Tsukuba Ibaraki JAPAN [Access]
Accepting Students
External affiliations
- Guest Professor, Department of Physics, Chuo University
Research
- Keywords
Colloidal Quantum Dots, Surface Chemistry, Bioimaging, Light Emitting Diodes, Photodetectors
PublicationsNIMS affiliated publications since 2004.
Society memberships
日本化学会, 日本セラミックス協会, 粉体粉末冶金協会
Awards
- 日本化学会コロイド及び界面科学部会科学奨励賞(2009), コニカミノルタ画像科学奨励賞(2010), JCerSJ 優秀論文賞(2010) ()
Research Center for Materials Nanoarchitectonics (MANA)
発光/受光波長を広帯域で変調できる微粒子の合成と応用
新物質創製,電界発光,光電変換,光熱変換,蛍光標識材料,モニター粒子,ハイパーサーミア
Overview
「光」の工学的な活用が進み、電界発光、光電変換や光熱変換を利用した材料の活躍の場が広がっている。最近では、受光や発光特性に対し精緻な波長選択性が要求されるケースが増えている。我々は、受光/発光を担う活物質の合成に取り組んでいる。具体的には、湿式合成を基盤にして、前駆体工学にドーピング技術とリガンド工学を巧みに組み合わせることで、紫外-可視-短波赤外の広帯域における任意の波長で発光/受光特性を示す微粒子を開発している。そして、それら微粒子を活物質に具備する発光ダイオード、フォトダイオードなどの光エレクトロニクス素子や医療診断に貢献する水溶性微粒子の創製を進めている。
Novelty and originality
● カドミウムや鉛など環境・人体に対し毒性の高い元素を含まない微粒子
● 300-1600nm波長域において任意の波長の光を選択的に受光/発光する微粒子
● 外部から照射した光を効率良く熱に変換する水溶性/油溶性微粒子
● 光起電力型フォトダイオード
● 発光色可変発光ダイオード
Details
左図に我々の研究の進め方を示している。具体的には、前駆体工学と計算科学を駆使しコロイダル結晶を合成する。所望の発熱・受光・発光特性を得るためにドーピング技術と欠陥エンジニアリングを巧みに使いこなし機能の発現・増強を図り、一方、光学スペクトル特性の均質化は微粒子のサイズ制御で達成する(中段上図)。合成したコロイダルインクから素子の作製を行っている。例示すると、波長可変発光ダイオード、光起電力型近赤外フォトダイオード、そしてバイオイメージングマーカー、フォトサーマルセラピー粒子である(右図参照)。オプトエレクトロニクス応用に向けては、IV族、III-V族の半導体量子ドットや非鉛系ペロブスカイト結晶の微粒子を合成し、サイズやドーパントによりバンドギャップを制御、表面配位子による無輻射失活の抑制から高量子収率で発光/受光する微粒子を調製している。さらに成膜し、デバイスのプロトタイプを製作している。医療診断用材料の創製に向けては、微粒子表面を改質することで水溶性を付与、標的細胞への選択性を高める表面制御技術の開発を進めている。さらに微粒子が示す光熱変換特性を活用したナノセラピー技術への開拓にも取り組んでいる。
Summary
近年、急速に進歩しているプリンタブルテクノロジーと相性の良い受光/発光無機コロイダルインクを合成開発している。合成対象は、資源性に富み、環境や人体に対し毒性が低い元素で構成される無機結晶微粒子であり、結晶の構造を精密制御することで、蛍光特性・電界発光・光電変換・光熱変換特性の増強を実現してきた。さらに、優れた光学特性をもたらす学理を解明することで、新奇な光学特性を示す新物質創製へつなげたいと研究を進めている。