SAMURAI - NIMS Researchers Database

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Research

Keywords

固体化学,イオン伝導体,半導体,超伝導体,第一原理計算,高圧合成,中性子散乱,

PublicationsNIMS affiliated publications since 2004.

Books
    Presentations
      Misc

        Society memberships

        応用物理学会, 日本MRS, 日本中性子学会

        Awards

        • SATテクノロジー・ショーケース2024 環境特別賞 (2024)
        • 第36回 安藤博記念学術奨励賞 (2023)
        • 令和2年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰 若手科学者賞 (2020)
        • 平成30年度 東京工業大学フロンティア材料研究所若手研究者発表会 優秀講演賞 (2019)
        • 平成30年度 東京工業大学 挑戦的研究賞 (2018)
        • 平成29年度 東京工業大学フロンティア材料研究所若手研究者発表会 最優秀講演賞 (2017)
        • 平成21年度 信州大学 繊維学部 針塚賞 (2010)

        Funds

        • 防衛装備庁 安全保障技術研究推進制度 (2023)
        • 科学研究費補助金, 基盤研究(B) (2020)
        • JSTさきがけ 反応制御領域 (2019)
        • 新学術領域研究(研究領域提案型)(公募) (2019)
        • 科学研究費補助金, 若手研究 (2018)
        • 科学研究費補助金, 若手研究(B) (2014)
        • 科学研究費補助金, 特別研究員奨励費 (2013)
        Research Center for Electronic and Optical Materials
        Title

        軌道間相互作用に基づく材料設計と新規電子・光・化学機能の開拓

        Keywords

        新材料探索,ヒドリド,第一原理計算,半導体,イオン伝導体,超伝導体

        Overview

        材料の電子・光・化学機能は、電気や光エネルギー、化学物質との接触などの外的刺激に対する電子の応答によって決まる。新材料開発は所望の機能を実現する電子構造を物理的に明らかにしつつ、具体的に材料を探す際にはそれを構成元素や構造といった化学的因子に分解しなければならない。私はこれまでに物質中の電子軌道間の相互作用に着目し、透明アンバイポーラ半導体や室温緑色発光半導体、化学的に活性な水素の陰イオン(ヒドリド)を室温で高速に伝導させる酸水素化物電解質、ヒドリドをドーピングすることで発現する高温超伝導相、磁性相などを見出してきた。独自の設計指針に基づきユビキタス元素だけから成る新材料を開拓し、持続可能な社会の実現に貢献する。

        Novelty and originality

        直接禁制と非結合性結晶軌道を利用した透明アンバイポーラ半導体の創製
        水素と酸素の陰イオンが共存した酸水素化物における室温高速ヒドリドイオン伝導
        第一原理計算と光電子分光を用いた金属酸水素化物半導体の電子構造の同定
        電子ドーパントとしてヒドリドを導入し誘起される高温超伝導相、磁性相の発見

        Details

        image

        材料の電子・光・化学機能は半導体のバンド端を構成するフロンティア軌道によって支配される。新材料開発では固体内で隣接した軌道間の相互作用を考慮し、適切な元素と構造からフロンティア軌道を設計することが重要になる(a)。t-ZrOSの伝導帯と価電子帯は非結合性Zr-4dx2−y2と反結合性S-3pから成り、電子と正孔を安定化できる。光学禁制なバンド端を持つアンバイポーラなt-ZrOSは透明CMOSなど新規半導体デバイスへの応用が期待できる。仕事関数の小さい半導体中にドーピングされた水素は半導体から電子を受け取り陰イオン(ヒドリド)化し、二酸化炭素などが持つ極性官能基に求核性を示すようになる(c)。LaH3−2xOxはプロトン伝導体並みに高い室温ヒドリドイオン伝導度を示す新材料である(d)。本材料を電解質として応用することで、二酸化炭素を再資源化する新規物質生産プロセスや高出力蓄電などが期待できる。

        Summary

        電子軌道間の相互作用という観点から所望の機能を分解し、機能発現に必須な元素と構造を用いて材料を再構成するという方針で材料設計を行ってきた。最近では希少元素や毒性元素を使わずとも従来と同等の機能を出すことや逆に予期せず全く新しい機能を見出すことも出来てきた。今後も元素戦略的視点をベースに独自の設計指針に基づく新材料開発を続けつつ、得られた材料にユニークな応用先を開拓し更なる高機能化を図ることで、持続可能な社会の実現に貢献したい。

        この機能は所内限定です。
        この機能は所内限定です。

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