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研究内容

Keywords

スピントロニクス、スピンカロリトロニクス、スピン流、スピンゼーベック効果、スピンペルチェ効果、熱電変換、磁気熱量効果

出版物2004年以降のNIMS所属における研究成果や出版物を表示しています。

口頭発表
    その他の文献

      所属学会

      応用物理学会, 日本物理学会, 日本磁気学会

      磁性・スピントロニクス材料研究センター
      タイトル

      スピンカロリトロニクスの開拓と展開

      キーワード

      スピントロニクス,スピンカロリトロニクス,熱電変換,磁性材料,磁気熱量効果

      概要

      スピントロニクスと熱電・熱輸送物性の融合に基づく「スピンカロリトロニクス」に関する研究を主に行っている。従来のスピンカロリトロニクスの枠組みを超えた異分野の技術や知見を導入し、電子輸送・磁性(スピン)・フォノン・強誘電性等の協奏効果によって駆動される新しい熱変換・熱制御・熱移送現象や機能性の開拓、およびそれらのエネルギー変換効率を向上させるための物質・材料科学を推進している。独自に発展させた動的熱計測技術を駆使してスピンカロリトロニクスの新境地を切り拓き、熱マネジメント技術に結実させることで、持続可能社会の実現に貢献することを目指す。

      新規性・独創性

      数々のスピンカロリトロニクス現象(熱スピン効果および磁気熱電効果)を世界に先駆けて観測
      独自に発展させた動的熱計測技術により、熱流を出力とする磁気熱電効果や熱スピン効果を自在に測定・定量評価可能
      コンビナトリアル薄膜作製技術を駆使したハイスループットなスピンカロリトロニクス材料探索

      内容

      image

      スピンカロリトロニクス分野の黎明期から同分野の実験研究を先導しており、スピンエネルギーグループ発足(2016年10月~)後に、磁性体中で電流を曲げるだけで加熱・冷却できる熱電変換現象「異方性磁気ペルチェ効果」、非線形磁気熱電効果の一つである「磁気トムソン効果」、新機構の横型熱電変換「ゼーベック駆動横型熱電効果」の世界初の観測に成功した。磁性薄膜から磁気抵抗素子・永久磁石、そして独自に設計した磁性複合材料まで幅広く研究対象に含めており、これらの系に特有の熱変換・熱制御・熱移送原理や機能を開拓している。研究に用いる実験手法は、スパッタリング法を中心とした薄膜作製技術から放電プラズマ焼結法等のバルク材料合成技術、磁気/電気/熱輸送現象測定、ポンプ-プローブ式光計測などを含む。
      現在は、これまで原理実証や要素機能開拓に留まっていたスピンカロリトロニクスを、熱エネルギーデバイス技術に結び付けることを目指した物質・材料研究や応用研究を推進している(上図参照)。2022年10月にはJST ERATO「内田磁性熱動体プロジェクト」が発足しており、磁気で熱を操る新たなエネルギー材料群「磁性熱動体」の創製により、熱電変換・熱スイッチ・磁気冷凍を含む熱工学応用の革新を目指している。

      まとめ

      スピンカロリトロニクスに関する世界最先端の基礎研究と応用開拓を推進
      スピンを用いなければ実現できない新しい熱制御機能の実証に次々と成功
      複合材料・階層構造設計や相界面制御により、高効率な熱変換・熱制御・熱移送を実現する革新的エネルギー材料群の創製へ

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