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研究内容

Keywords

窒化物 微粒子 サイアロン 蛍光体 光触媒

出版物2004年以降のNIMS所属における研究成果や出版物を表示しています。

口頭発表
    その他の文献

      所属学会

      応用物理学会, American Chemical Society

      電子・光機能材料研究センター
      タイトル

      窒化物微粒子の合成と機能開拓

      キーワード

      窒化物,微粒子,還元窒化法,蛍光体,光触媒

      概要

      Si3N4、AlN、SiAlON等に代表される14族および13族元素からなる窒化物群は、これまでにエンジニアリングセラミックス、高熱伝導性基板およびフィラーとして集中的な研究開発が行われてきた。近年では白色LED用の蛍光体ホストとして欠かせない存在となっている。LED用蛍光体への応用を契機に、これまで殆ど確立していなかった窒化物の粉末・微粒子合成技術の開発が重要となっている。本研究では、安価で安定な酸化物原料から多元系窒化物微粒子の直接合成を行うプロセスを追究し、新機能の開拓を目指している。

      新規性・独創性

      気相還元剤を用いた低温プロセス(ガス還元窒化法: GRN)により酸化物原料から窒化物微粒子を直接合成
      特異なモルフォロジーを有する窒化物微粒子の合成が可能
      窒化物原料を用いることなく多様なアルカリ土類・希土類窒化ケイ素系微粒子蛍光体を合成
      三元系を超える高次多元系窒化物の精密な組成制御が可能
      新規多元系ゲルマニウム・ガリウム系窒化物の合成により可視光・太陽光応答型光触媒を開発

      内容

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      GRNプロセスにより真球状粒子、マイクロファイバー、ナノ粒子等の特異なモルフォロジーを有する窒化アルミニウム微粒子の合成が可能である(Fig. 1)。GRNにより結晶性に優れた板状粒子のCaAlSiN3:Eu2+赤色蛍光体を合成した。希土類フッ化物のポスト合成賦活により精密な波長制御を可能とするとともに、外部量子効率72%を達成した(Fig. 2)。α-SiAlONのアナローグとなる新規物質Na-α-GeGaONを合成し、紫外光照射下での水分解による安定な水素生成を観測した(Fig. 3)。新規四元系ウルツァイト基窒化物Zn1-xGe1-xGa2xN2を開発し、λ>400 nmの可視光照射下において純水の量論分解に成功した(Fig. 4)。

      まとめ

      GRNプロセスにより、高熱伝導性フィラーとして有望な様々な粒子形態を有する窒化物微粒子の合成が可能
      スケールアップ条件の確立により、広範なLED照明用窒化物系蛍光体の量産プロセスへの応用が可能
      新規多元系窒化物の創製により、水素エネルギー製造を実現する太陽光応答型光触媒の開発が期待される

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