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研究内容

Keywords

酸化物セラミックス、ナノマテリアル、溶液プロセス

出版物2004年以降のNIMS所属における研究成果や出版物を表示しています。

口頭発表
    その他の文献

      所属学会

      日本セラミックス協会, 化学センサ研究会

      電子・光機能材料研究センター
      タイトル

      半導体金属酸化物ガスセンサの開発

      キーワード

      酸化物ナノ粒子,形状制御,ガスセンサ応用

      概要

      近年のガスセンサには、従来の安全・安心に貢献する警報器だけでなく、健康・環境の分野や、より快適な暮らしや持続可能な社会の構築に期待が高まっている。さらに、小型化、省エネ化、モバイル・ウェアラブル機器への実装化が求められている。酸化物半導体は、表面吸着する酸素イオンの量によって電気抵抗が変化するため、ガスセンサとして働く。センサ感度向上のためには、材料の表面制御が重要である。本研究では、新規形状の酸化亜鉛粒子を合成し、粒子の結晶面がセンサ特性およびガス脱着特性に及ぼす影響を調べた。また、触媒ナノ粒子付与による特性向上、呼気中水蒸気の影響などの実用化課題を検討した。

      新規性・独創性

      酸化物セラミックス粉体の形状、結晶面制御。
      Auナノ粒子を担持したピラミッド型酸化亜鉛粒子のガスセンサ特性評価。
      高湿度下で10ppbから1ppmのイソプレンガスを検出。
      呼気分析に利用可能。

      内容

      image

      体調・生活習慣管理のためのウェルネスセンサを目指して、呼気中の微量イソプレンガスを検知できる酸化物半導体ガスセンサの研究を行った。酸化亜鉛材料合成による微細構造制御(左図)と触媒付与の結果、高湿度下で呼気中濃度相当のイソプレンガスを検出できた(右図)。感度向上には、酸素イオン吸着サイトとなる酸素欠陥が多い活性結晶面の露出が効果的であった。このセンサは半導体型イソプレンセンサの中で最も高い感度を示した。イソプレンは眠いときに出るガスで、このガスセンサは過労防止や自動車事故防止に有用と考えられる。

      まとめ

      結晶面やナノ構造を利用した、ppbレベルの微量ガス検出できる酸化亜鉛ガスセンサを開発した。ppbレベルの希薄ガスの検知ができる高感度レセプタ粒子は、空気質モニタリングや呼気ガス健康診断ができるウェルネスセンサに応用可能である。今後の実用化には、ガス選択性向上、モバイル機器に搭載できる小型化が課題である。

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