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研究内容
出版物2004年以降のNIMS所属における研究成果や出版物を表示しています。
論文
- KATO, Seiichi, 木戸義勇. Measuring Method for Magnetic Properties of Permanent Magnets Using Pulsed Magnetic Fields. IEEE Transactions on Magnetics. (1998)
- KATO, Seiichi, KITAZAWA, Hideaki, 木戸義勇. Magnetic Properties of Pr1-xLaxPtAl. Physica B. ()
- TSUJII, Naohito, 三田村裕幸, 後藤恒昭, 寺嶋太一, KATO, Seiichi, TAKAMASU, Tadashi, 木戸義勇, KITAZAWA, Hideaki, 吉村一良, 小菅皓二. High-field properties of a heavy-fermion system YbCu5. Physica B. ()
会議録
- 原田 善之, 加藤 誠一, 児子 精祐, 北澤 英明, 木戸 義勇. 希少金属代替陽極酸化皮膜による次世代型メモリー. アルミニウム研究会誌. (2013) 1-9
- GOTO, Atsushi, KATO, Seiichi, TURKEVYCH, Ivan, OHKI, Shinobu, SHIMIZU, Tadashi, HASHI, Kenjiro, TAKEHANA, Kanji, TAKAMASU, Tadashi, KITAZAWA, Hideaki. Temperature dependence of the optical nuclear orientation in InP. JOURNAL OF PHYSICS: CONFERENCE SERIES. (2009) 022018-1-022018-3
- KATO, Seiichi, NIGO, Seisuke, LEE, Jeungwoo, MIHALIK, Matus, KITAZAWA, Hideaki, KIDO, Giyuu. Transport Properties of Anodic Porous Alumina for ReRAM. JOURNAL OF PHYSICS:CONFERENCE SERIES. (2008) 012017-1-012017-4
口頭発表
- KATO, Seiichi, 児子清祐, MEGURO, Susumu. Development of Metal-based Thermal Power Generation Device. WPI-MANA INTERNATIONAL SYMPOSIUM 2022. 2022
- KATO, Seiichi, NIGO, Seisuke. Metal-insulator transition of amorphous alumina with oxygen vacancies. MANA international symposium 2019. 2019
- 加藤 誠一, 児子 精祐. アモルファス酸化アルミニウムの酸素空孔の電子特性を用いた抵抗変化型メモリ. MANA International Symposium 2018. 2018
所属学会
応用物理学会
ナノアーキテクトニクス材料研究センター
酸素欠損型アモルファスアルミナの研究開発
アモルファスアルミナ,酸化物半導体,ReRAM
概要
適度な濃度の酸素空孔をもつアモルファスアルミナ(AlOx)は電子の注入・抽出によりスイッチング現象を起こすことから、酸化物抵抗変化型メモリ(ReRAM)材料としての応用が期待されている。そこでAlOx薄膜を作製し動作原理の解明と実用的な素子の開発を目指す。また、スイッチングの原理としてAlOx中の酸素空孔に電子が出入りすることにより金属絶縁体転移を起こすことがスイッチングの起源であるというモデルを提唱しているが、その実験的な検証を行う。
新規性・独創性
● 金属絶縁体転移であるためオン・オフ抵抗比が非常に高い(106)。
● アルミと酸素だけから作製できるので希少元素、有害元素が含まれない。
● 理論上はオン・オフ動作に化学変化を伴わないため劣化がしにくいことが期待される。
● 応答速度が高速である。
内容
AlOxを陽極酸化法及びスパッタ法にて作製した。スパッタ法はターゲットに金属アルミとアルミナを使用した2元同時スパッタ法を用い、各ターゲットの出力を調整することにより陽極酸化法によるものと同等の酸化膜を作ることができた。電気特性を測定したところReRAM動作が確認され(図1)、抵抗の温度変化測定により金属絶縁体転移が起きていることがわかった(図2)。第一原理計算による理論的解析及び実験データの解析から、AlOx中の酸素空孔に電子が出入りすることにより金属絶縁体転移を起こすというモデル(酸素空孔モデル)を提唱してきた(図3)。このモデルでは酸素空孔に電子が出入りすることにより原子間距離が変化し、電子がオーバーラップしたりしなかったりすることによりスイッチングが起こることが動作原理であり化学変化は伴わない。スイッチングに化学変化が伴うReRAMは2次生成物が発生するため書き換え回数に限界があると言われているが、AlOxはそれがないため書き換え回数が非常に多い素子が実現できる可能性がある。放射光測定によりこの理論を補強する結果が得られたが、さらに実験による検証を行い書き換え回数が非常に多い素子の開発を目指す。
まとめ
AlOx薄膜を作製しReRAM動作が確認された。酸素空孔モデルを提唱し、それを裏付ける実験結果も得られた。今後も更なる検証が必要である。モデルが正しければ原理的に繰り返し書き換え回数に限界がなく非常に繰り返し書き換え回数の多い不揮発性メモリが期待される。