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研究内容

所属学会

高分子学会, 日本化学会

ナノアーキテクトニクス材料研究センター
タイトル

ガスのセンシングと徐放材料

キーワード

超分子,有機無機ハイブリッド,分子認識,ガスセンサ,カーボンナノチューブ,層状複水酸化物,一酸化窒素,硫化水素

概要

ガス分子を高度に制御することができれば、様々な応用が期待できる。本研究では、超分子化学や有機無機ハイブリッドに基づいて、ガスを精密に検出/徐放できる新規材料の開発を進めている。カーボンナノチューブに超分子ポリマーやフロー合成、触媒反応などを融合した独自の小型センサはホルムアルデヒド・エチレン・アセチルコリンエステラーゼ阻害ガスなどを高感度かつ高選択的に検出できる。一方で、層状複水酸化物の特異的なアニオン交換能に着目し、水蒸気や二酸化炭素を刺激として、抗炎症・血管拡張作用などを有する硫化水素・一酸化窒素などの生理活性ガスを安全かつ簡便に徐放する材料を開発し、医療応用に向けた取り組みを進めている。

新規性・独創性

サブppmのガスを検出可能
アルコール、アルデヒド、アルケンなどを精密に識別
NOやH2Sなどの生理活性ガスを簡便かつ安全に徐放

内容

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超分子ポリマーを用いてカーボンナノチューブ (CNT) を被覆し、求電子性の有毒ガスに曝されると導電性が大きく上昇するセンサ材料を開発した。超分子ポリマーの連結部位は、有毒ガスに曝されると選択的に切断されるように設計してあり、有毒ガスによって被覆が破壊されると、CNT本来の高い導電性が復活する設計となっている。これにより、市販の電気抵抗計で有毒ガスを簡単に検知できる。他にも、ヒドロキシルアミンとアルデヒド類の縮合反応をフロー系に組み込んだアルデヒドセンサや、植物熟成ホルモンであるエチレンをPd触媒によってアセトアルデヒドへと変換してから検知するセンサなどの開発を行った。化学反応を積極的に組み込むことによって高感度かつ高選択的な検出が実現できる。
一方、層状複水酸化物の特異的なアニオン交換能に着目し、水蒸気や二酸化炭素を刺激として、抗炎症・血管拡張作用などを有する硫化水素・一酸化窒素などの生理活性ガスを安全かつ簡便に徐放する材料を開発した。現在、医療応用に向けた取り組みを進めている。

まとめ

超分子化学や有機無機ハイブリッドを用いて、ガスを精密に検出/徐放できる新規材料を創製した。
アプリケーションに応じた材料やシステムの最適化と量産化が今後の課題である。

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