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研究内容

Keywords

光熱変換、光電変換、熱放射、メタマテリアル、ナノ光学

所属学会

応用物理学会, OPTICA

受賞履歴

  • 市村地球環境学術賞 貢献賞 (共同受賞) (2023)
  • 文部科学大臣表彰若手科学者賞 (2021)
  • わかしゃち奨励賞(基礎研究部門)優秀賞 (2021)
  • Second Prize at the Early Career Scientist Speaking Contest organized by World Materials Research Institutes Forum (WMRIF) (2018)
  • 花王科学奨励賞 (2018)
  • 新化学技術研究奨励賞 (2018)
  • 応用物理学会講演奨励賞 (2017)
  • エヌエフ基金研究開発奨励賞 (2016)
  • コニカミノルタ画像科学奨励賞(優秀賞) (2015)
  • 安藤博記念学術奨励賞 (2015)
  • 船井研究奨励賞 (2014)
  • 先端技術大賞フジテレビジョン賞 (2013)
ナノアーキテクトニクス材料研究センター
タイトル

微細構造を用いたサーマルフォトニクス

キーワード

熱放射,光熱変換,放射冷却,微細構造,メタマテリアル

概要

ふく射(光)を吸収すれば試料は加熱され、逆に放射すれば試料は冷却される。これら光熱変換や放射冷却は、バルクでは物質固有の光学特性に依存するが、表面に微細構造を作製することでバルクとは異なった光熱変換や放射冷却が可能となる。これまでの成果として、光の吸収率と熱伝導率を微細構造で制御することで、実効的に異方的な熱伝導を持つ構造を開発した。また放射冷却では、日中でも受動的に冷える日中放射冷却膜や放射冷却によって発電する熱電素子などを開発した。今後も微細構造によるふく射熱制御を目指して新たな機能探索を目指している。

新規性・独創性

CWレーザーの照射による光熱変換から熱伝導を測定する手法の開発
実効的に異方的な熱伝導率を持つ微細構造の開発
日中でも放射冷却で受動的に冷える膜の開発
放射冷却で生じる温度差を利用した24時間発電可能な環境発電素子の開発

内容

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微細構造を用いた光熱変換では、高い光吸収と低い熱伝導を両立する構造を開発した。その構造の実効的熱伝導は異方的であることから、異方的な放熱が可能である。また、光熱変換による加熱で起こる位相変化を定量位相顕微鏡で測定することで、熱伝導率と屈折率温度計数が測定可能であることを実証した。
微細構造を用いた放射冷却では、従来より高性能な日中放射冷却構造を開発し、屋外でその特性を実証した。また日中放射冷却構造は常に気温と温度差を生じているので、日中放射冷却構造と熱電素子を組合わせることとで放射冷却による環境発電が可能となる。

まとめ

微細構造を用いた光熱変換を応用することで、発生した熱の異方的な熱伝導による放熱や熱伝導・屈折率温度計数の計測などが可能であり、今後よりロバストな手法とすることで実用化へ繋がることが見込まれる。
微細構造を用いた放射冷却では、日中でも冷却可能な膜が作製できており、単に放熱や冷却の利用だけでなく、環境発電への応用が期待される。

この機能は所内限定です。
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