SAMURAI - NIMS Researchers Database

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外部併任先

  • 2025.12-2026.12 Guest Researcher, Max Planck Institute for Sustainable Materials

研究内容

Keywords

腐食防食,高酸素腐食, 表面処理, 不働態皮膜, 亜鉛めっき, コンクリート腐食, 水素侵入, 水素脆化,電気化学センサ

所属学会

日本金属学会, 腐食防食学会, 土木学会, 日本鉄鋼協会, 日本ばね学会, 表面技術協会, 軽金属学会

受賞履歴

  • NIMS理事長賞 研究奨励賞 (2025)
  • SATテクノロジー・ショーケース2025 インフラ×異分野 イノベーション賞 最優秀賞 (2025)
  • 令和6年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰 若手科学者賞 (2024)
  • スガウェザリング技術振興財団 科学技術奨励賞 (2023)
  • 腐食防食学会 進歩賞 (2023)
  • NIMS理事長賞 進歩賞 (2020)
  • 日本金属学会 奨励賞 (2019)
  • 日本ばね学会 論文賞 (2017)

外部資金獲得履歴

  • 公益信託ENEOS水素基金 (2025)
  • 軽金属奨学会 研究補助金 (2025)
  • 令和5年度アルミニウム研究助成事業 7000系Al合金の不働態皮膜の力学的損傷に伴う腐食と水素侵入 (2023)
  • 軽金属奨学会 研究補助金 (2022)
  • 科研費 基盤研究(C) (2021)
  • スガウェザリング技術振興財団 研究助成 (2021)
  • 科研費 若手研究 (2019)
  • 卓越研究員事業 (2018)
  • 科研費 若手研究(B) (2017)
構造材料研究センター
タイトル

インフラ用金属材料の腐食劣化機構解明と防食戦略の構築

キーワード

腐食, 防食, , 金属材料, 耐食鋼, コンクリート,酸素還元, 表面処理, 水素侵入

概要

社会基盤を支える金属材料の長期信頼性向上を目指し、腐食・防食に関する研究を行っています。特に、鉄筋コンクリート構造物中の鋼材腐食を対象として、酸素還元反応、塩化物イオン、pH、酸化皮膜、腐食生成物などが腐食挙動に及ぼす影響を電気化学的に解析しています。また、高圧酸素を利用して腐食反応を促進する独自の評価技術を開発し、腐食機構の解明や耐食鋼・表面処理材の短期評価に応用しています。加えて、NIMSで開発した独自の耐食鉄筋について、性能評価と実用化に向けた研究を進めています。さらに、高強度鋼、アルミニウム合金、マグネシウム合金を対象に、腐食環境下での水素侵入や水素脆化についても研究し、インフラ・輸送機器用金属材料の長寿命化につながる防食戦略の構築を目指しています。

新規性・独創性

● 電気化学を用いた鉄鋼材料・非鉄金属材料の腐食・防食研究
● 実環境では数十年かかるコンクリート中鉄筋の迅速な腐食評価
● NIMS発の耐食鉄筋の開発と実用化
● 裸の亜鉛よりも10倍以上の耐食性を発揮する耐食表面の加速創製
● 有機溶媒を用いた電気化学的水素透過試験
● 腐食起点や水素侵入に及ぼす酸化皮膜の影響解明

内容

image

社会基盤を支える金属材料の長期信頼性向上を目指し、鉄鋼材料や非鉄金属材料の腐食・防食に関する研究を行っています。特に、鉄筋コンクリート構造物中の鋼材腐食について、酸素還元反応、塩化物イオン、pH、酸化皮膜、腐食生成物などが腐食挙動に及ぼす影響を、電気化学的手法を用いて明らかにする研究を進めています。

その中心となる独自技術が「高酸素反応促進技術」です。本技術では、耐圧ガスチャンバー内に金属試料や鋼材を埋め込んだモルタル試料を設置し、高圧酸素を供給することで、金属表面近傍の溶存酸素濃度を増加させます。これにより、腐食反応を支配する酸素還元反応を促進し、通常環境では数か月から数年を要する腐食現象を、数日から数週間の時間スケールで再現することができます。この技術を利用して、コンクリートのかぶりや湿潤状態、塩化物イオン、pH、酸化皮膜などが鉄筋腐食に及ぼす影響を定量的に評価するとともに、鉄筋表面に形成される黒皮の欠陥が腐食発生の起点となることなどを明らかにしてきました。

また、高酸素反応促進技術を耐食材料や表面処理の評価・創製にも展開しています。NIMSで開発した独自の耐食鉄筋について、従来材との耐食性比較や腐食機構の解析を行い、実用化に向けた性能評価を進めています。さらに、酸素還元反応が皮膜形成を律速することを利用し、裸の亜鉛と比較して10倍以上の耐食性を示す耐食表面を短時間で形成する技術の開発にも取り組んでいます。

これらに加えて、高強度鋼、アルミニウム合金、マグネシウム合金を対象とした水素侵入・水素脆化の研究も行っています。腐食や摩耗に伴う水素侵入挙動の解析に加え、腐食しやすい軽金属にも適用可能な有機溶媒を用いた電気化学的水素透過試験法を開発し、酸化皮膜や表面状態が水素侵入や脆化挙動に及ぼす影響の解明を進めています。

まとめ

これまで、腐食反応を支配する電気化学反応や表面皮膜、水素侵入といった基礎現象の理解と、耐食材料・表面処理の評価や実用化を両輪として研究を進めてきました。今後は、個々の腐食現象を個別に評価するだけでなく、材料、環境、表面状態の相互作用を統一的に理解し、腐食の発生から進展までを予測できる評価体系の構築を目指します。また、加速試験と実環境での劣化挙動を結び付けることで、材料の長寿命化や維持管理の高度化に貢献するとともに、腐食機構の理解に基づいて耐食材料や防食技術を設計する研究へと発展させていきます。基礎的な腐食科学と社会実装をつなぎ、インフラや輸送機器の安全性・信頼性向上に貢献することを目指しています。

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